パレット

(どんなこえだったかな)

どんな声だったかな

(おくじょうでゆらいだきみは)

屋上でゆらいだ　きみは

(ふじょうりだ)

不条理だ

(ひこうきぐもをなぞる)

飛行機雲をなぞる

(かえりたい、そういって)

還りたい、そう言って

(ただそらみつめた)

ただ　宙　見つめた

(いみのそとがわわけしりがおで)

意味の外側　訳知り顔で

(だれもいないゆうえんちはさびて)

誰もいない　遊園地は錆びて

(いつかたしかにさわったつもり)

いつか　たしかに　触ったつもり

(ねえ、どうしてきみはどうしているの？)

ねえ、どうして　きみはどうしているの？

(あのなつのひゆびかさねて)

あの夏の日　指　かさねて

(とけたよぱれっとのなかで)

溶けたよ　パレットの中で

(あんのうんひかりをなんどさがせどきみはもう)

アンノウン　光を　何度探せど　きみはもう

(とわにうばわれているから)

永遠に奪われているから

(いないいないいない)

いない　いない　いない

(こんなにもたくさんのしきさいのおりすべてしんきろう)

こんなにもたくさんの　色彩の檻　すべて蜃気楼

(おもいだせよこがれただろう)

思い出せよ　焦がれただろう

(いったいどこにいってしまったの？)

いったいどこに　いってしまったの？

(あのなつのひえいえんってここにあるよ、って)

あの夏の日　えいえんって　ここにあるよ、って

(きみはわらって)

きみは笑って

(にじむはいりほうなにひとつも)

滲む背理法　なにひとつも

(わからなくてもかまわないから)

わからなくても　かまわないから

(あのなつのひゆびかさねて)

あの夏の日　指　かさねて

(とけたよぱれっとのなかで)

溶けたよ　パレットの中で

(あんのうんひかりをなんどさがせどきみはもう)

アンノウン　光を　何度探せど　きみはもう

(それでもいうよ)

それでも言うよ

(だいじょうぶ、いつかきっとみつけだすからね)

大丈夫、いつかきっと　見つけだすからね

(またきせつはめぐって、やがて)

また季節は巡って、やがて

(かんじょうのいろひとひらのよう)

感情の色　ひとひらのよう

(とかしてとかしてとかして)

溶かして　溶かして　溶かして

(わすれないよ)

忘れないよ

(そのときはさ)

そのときはさ