はじまりの日

(のぞきこんだあなのさきに)

覗き込んだ　穴の先に

(くすぐるのははるのかおり)

くすぐるのは春のかおり

(まよいまよいたびだちのひ)

迷い迷い 旅立ちの日

(こするめにうつるわたし)

擦る目に映る私

(かわすがわすひとはながれ)

かわすがわす　人は流れ

(こみあげてくいきがもれて)

込み上げてく 息が漏れて

(ことばにはなりそうもなく)

言葉にはなりそうもなく

(すきまかぜがしずかにゆれる)

隙間風が静かに揺れる

(なにもいらない)

なにもいらない

(あたりまえのようにここにいて)

当たり前のように ここにいて

(ゆめのつづきをぼやきながらあるこう)

夢の続きをぼやきながら歩こう

(はじまりはいつだって)

はじまりはいつだって

(さよならがいえなくて)

さよならが言えなくて

(よみがえるほほえみうすれゆくほどに)

蘇る微笑み 薄れゆくほどに

(きみがのこしたひびはおだやかなままで)

君が残した日々は 穏やかなままで

(ありふれたごごに)

ありふれた午後に

(かわらないままのきみはぼくのなか)

変わらないままの 君は僕の中

(あわくそめたそらはまるで)

あわく染めた 空はまるで

(いまもぼくらをつなぐように)

いまも僕らを繋ぐように

(ながいひかりのむこうがわで)

長い光の向こう側で

(てをふるきみにあえるように)

手を振る君に会えるように

(ゆうぐれまたね)

夕暮れ またね

(ふりむくときのいっしゅんを)

振り向くときの一瞬を

(わすれたってなんどだって)

忘れたって 何度だって

(えがきながらあるくよ)

描きながら歩くよ

(はじまりはいつだって)

はじまりはいつだって

(さよならがいえなくて)

さよならが言えなくて

(よみがえるほほえみうすれゆくほどに)

蘇る微笑み 薄れゆくほどに

(きみがのこしたひびはおだやかなままで)

君が残した日々は 穏やかなままで

(ありふれたごごに)

ありふれた午後に

(かわらないままのきみはぼくのなか)

変わらないままの 君は僕の中

(はじまりはいつだって)

はじまりはいつだって

(さよならがいえなくて)

さよならが言えなくて

(よみがえるほほえみうすれゆくほどに)

蘇る微笑み 薄れゆくほどに

(きみがのこしたひびはおだやかなままで)

君が残した日々は 穏やかなままで

(どんなぼくもそっと)

どんな僕も そっと

(しずかにただあすをてらしてた)

静かにただ 明日を照らしてた