アディクテッド・セオリー

(すこしはいきぬきをしよう)

「少しは息抜きをしよう」

(ときみはいうけどわかったようなふりをして)

と、君は言うけど　わかったようなフリをして

(ことばをはきださないで)

言葉を吐き出さないで

(ゆるせないひとたちがとうていとどかないような)

許せない人たちがとうてい届かないような

(たかいいちでぼくはみおろした)

高い位置で僕は見下ろした

(むさいしょくなそのたの)

無彩色な「その他」の

(りんかくをみつめながらめをほそめた)

輪郭を見つめながら　目を細めた

(えいえんなんてあるわけないのに)

「永遠」なんてあるわけないのに

(しんじる)

「信じる？」

(ゆるぎないぜったいてきじょうけんを)

揺るぎない絶対的条件を

(すべてみたすものはすべてただしいんだ)

全て満たす者は全て正しいんだ

(ぼくのこえにみみをかたむければかわれるのに)

僕の声に耳を傾ければ　変われるのに

(やるせないあっとうてきかくさを)

やるせない圧倒的格差を

(すべてくつがえすすべをもてるのは)

全て覆す術を持てるのは

(ほかのだれよりもなんばいも)

他の誰よりも何倍も

(ずっとみえているものがあるから)

ずっと見えているものがあるから

(めのまえのきょぞうには)

目の前の虚像には

(なんのいみもないんだ)

何の意味もないんだ

(いちじてきなこうふくかんにただおぼれるおろかさだ)

一時的な幸福感に　ただ溺れる愚かさだ

(くらべるかちもないとめをそらした)

「比べる価値もない」と目を逸らした

(ろうひしたじかんをちりばめながら)

浪費した時間を散りばめながら

(つまらない)

「つまらない」

(ゆるせないくつじょくてきげんじつを)

許せない屈辱的現実を

(みとめたはいしゃにはなりさがれない)

認めた敗者には成り下がれない

(ぼくのせいぎになにがたりないというのか)

僕の正義に何が　足りないというのか

(とめどないろんりてきしこうを)

止めどない論理的思考を

(だれもりかいしてはくれないだろう)

誰も理解してはくれないだろう

(ほかのだれよりもなんばいも)

他の誰よりも何倍も

(ずっとたえてるものがあるのに)

ずっと耐えてるものがあるのに

(くりかえしかんがえたところで)

繰り返し考えたところで

(こたえはなにひとつかわりやしない)

答えは何一つ変わりやしない

(それでもどうしてもくやしさはきえない)

それでも、どうしても　悔しさは消えない

(うけいれてくれるはずの)

受け入れてくれるはずの

(ひとをふみつぶしながらあるいた)

人を踏み潰しながら歩いた

(もうふりかえることなどできはしないのに)

もう振り返ることなど　出来はしないのに

(ぜったいてきじょうけんを)

絶対的条件を

(ぜったいてきじょうけんがすべてただしいとしんじつづけてた)

絶対的条件が　全て正しいと信じ続けてた

(なにもしらないやつらになにをみいだせばいい)

何も知らない奴らに　何を見出せばいい？

(うつせないがいぜんてきかんじょうを)

映せない蓋然的感情を

(くみとるためのすべにこたえなどない)

汲み取るための術に答えなどない

(たしかなどなくてだれもがきっとてさぐりだそれでいいんだ)

確かなどなくて　誰もがきっと手探りだ それでいいんだ