神谷志龍『独白』タイピング

(これでなんどめの「ごめんなさい」か)

これで何度目の「ごめんなさい」か

(はみだしもののえすおーえすは)

はみ出し者のエスオーエスは

(みえないなにかにさえぎられて)

見えないなにかに遮られて

(どうもうまくつたわらない)

どうも上手く伝わらない

(これがぼくのせいいっぱい)

これが僕の精一杯

(これでもひっしにいきています)

これでも必死に生きています

(だれもきづいてはくれませんが。)

誰も気づいてはくれませんが。

(だけどぼくもきづけやしないので)

だけど僕も気づけやしないので

(いっそおあいこにしましょう。)

いっそおあいこにしましょう。

(これでぼくらせいいっぱい)

これで僕ら精一杯

(ひろすぎるせかいにひとりはこわいな)

広すぎる世界に一人は怖いな

(とうたしてとうたしてとうたして)

淘汰して　淘汰して　淘汰して

(ひとりぼっち)

ひとりぼっち

(みせかけのあいにそでをきって)

見せかけの愛に袖を切って

(よるべなきあしたをついでついで)

寄る辺なき明日を継いで接いで

(どうかしてるどうかしてるどうかしてる)

どうかしてる　どうかしてる　どうかしてる

(ひとりぼっち)

ひとりぼっち

(かりそめになれてしまったせかいに)

仮初に慣れてしまった世界に

(すくいようもないな)

救いようもないな

(もうなにもいらないや)

もう何もいらないや

(とどいたところですなになってく)

届いたところで砂になってく

(てばなすことでしか)

手放すことでしか

(てにはいらないものいがいをしりたい)

手に入らないもの以外を知りたい

(せいぎってなんなのさ？)

正義ってなんなのさ？

(ひとのこころにひそむまものか)

人の心に潜む魔物か

(それにころされただれかもけっしてまちがいじゃないよな)

それに殺された誰かも決して間違いじゃないよな

(これでぼくはせいかいか)

これで僕は正解か

(ただしさなんてないのにあなたはひどいや)

正しさなんて無いのにあなたはひどいや

(いつだっていつだっていつだって)

いつだって　いつだって　いつだって

(ひとりぼっち)

ひとりぼっち

(やるせないおもいにうそをついて)

やるせない思いに嘘をついて

(ほころびつづけたあんたのせいで)

綻び続けたあんたのせいで

(どうかしてくどうかしてくどうかしてく)

同化してく　同化してく　同化してく

(ひとりぼっち)

ひとりぼっち

(くらやみになれてしまったぼくに)

暗闇に慣れてしまった僕に

(くものいとはないわ)

蜘蛛の糸はないわ

(さったうばったうたった)

去った　奪った　歌った

(もっかきどったいのった)

目下　気取った　祈った

(どっかいこうかはたまた)

どっか行こうか　はたまた

(ひろすぎるせかいにひとりはこわいな)

広すぎる世界に一人は怖いな

(とうたしてとうたしてとうたして)

淘汰して　淘汰して　淘汰して

(ひとりぼっち)

ひとりぼっち

(みせかけのあいにそでをきって)

見せかけの愛に袖を切って

(よるべなきあしたをついでついで)

寄る辺なき明日を継いで接いで

(どうかしてるどうかしてるどうかしてる)

どうかしてる　どうかしてる　どうかしてる

(ひとりぼっち)

ひとりぼっち

(かりそめになれてしまったせかいに)

仮初に慣れてしまった世界に

(すくいようもないな)

救いようもないな