ロングヘアー

(まくらがひとつあまったべっとになれないまま)

枕がひとつ余ったベットに慣れないまま

(きみがつかっていたしゃんぷーのにおいがのこってる)

君が使っていたシャンプーの匂いが残ってる

(ぬきとられたへああいろんはさめたまま)

抜き取られたヘアアイロンは冷めたまま

(もうにどとねつはもどらないぼくらみたいだった)

もう二度と熱は戻らない僕らみたいだった

(じかんのかかるかみだったね)

時間のかかる髪だったね

(したくもねむるまえのどらいやーも)

支度も眠る前のドライヤーも

(まってるじかんもきらいじゃなかった)

待ってる時間も嫌いじゃなかった

(はなしかけてもかわかすおとでさきこえない)

話しかけても乾かす音でさ、聞こえない

(からまってからまってささいなことでぶつかりあったね)

絡まって、絡まって　些細な事でぶつかりあったね

(わかってあげられないなんてもうばかだよね)

分かってあげられないなんてもう、馬鹿だよね

(まだまってまだまってもうもとにはもどれないよね)

まだ待ってまだ待って　もう元には戻れないよね？

(わかりたくなかったんだもうほどけないこと)

分かりたくなかったんだ、もう解けないこと

(ごめんねごめんねまだわすれられないのは)

ごめんね、ごめんね、まだ忘れられないのは

(ごめんねごめんねまだあなたがそのかみをきってないから)

ごめんね、ごめんね、まだあなたがその髪を切っていないから

(ふたりでいてひとりのようなくらしだったね)

2人でいて1人のような暮らしだったね

(むごんのへやたいくつなてれびだけがはなしていた)

無言の部屋、退屈なテレビだけが話していた

(かわらないきみのかみをみるたびに)

変わらない君の髪を見る度に

(こころのどこかでもういちどなんてことばをさがしているんだよ)

心のどこかでもう一度なんて言葉探しているんだよ

(ぼくのためのかみだったね)

僕のための髪だったね

(ながさもおちついたかみのいろも)

長さも落ち着いた髪の色も

(ぜんぶてれながらねにあってる)

全部照れながら「ね、似合ってる？」

(すきだったよでもそのかみはまただれかにそまるの)

好きだったよ、でもその髪はまた誰かに染まるの？

(からまってからまってささいなこともゆるせなかったね)

絡まって、絡まって　些細なことも許せなかったね

(わかったふりをしていたんだもうばかだよね)

分かったふりをしていたんだもう、馬鹿だよね

(まだまってまだまってもうもとにはもどれないよね)

まだ待ってまだ待って　もう元には戻れないよね？

(わかってるわかってたんでしょほどけないこと)

分かってる　分かってたんでしょ　解けないこと

(ごめんねごめんねもうぼくのためじゃないよね)

ごめんね、ごめんね、もう僕のためじゃないよね

(ごめんねごめんねもうはやくそのかみをきってよ)

ごめんね、ごめんね、もう早くその髪を切ってよ

(どうしてどうしていつもよけいなことばをたして)

どうして、どうして、いつも余計な言葉を足して

(くらべてうしなってあのころはよかったのにだなんて)

比べて、失って、あの頃はよかったのにだなんて

(いってしまったの)

言ってしまったの

(かわらないものをあいしたかったのに)

変わらないものを愛したかったのに

(からまってからまってささいなこともみおとしたんだね)

絡まって、絡まって　些細なことも見落としたんだね

(わけあえていたのならわらえたばかだねって)

分け合えていたのなら笑えた？馬鹿だねって

(まだまってまだまってもうもとにはもどれなくても)

まだ待って　まだ待って　もう元には戻れなくても

(さいごくらいはわらっていたいから)

最後くらいは笑っていたいから

(ありがとうありがとうすきになれてよかったよ)

ありがとう、ありがとう、好きになれてよかったよ

(ありがとうありがとうあなたのそのかみがすきだったよ)

ありがとう、ありがとう、あなたのその髪が好きだったよ