白銀

(ざんこくなうんめいがきばをむきだしてぼくらをまちかまえていても)

残酷な運命が牙をむき出して 僕らを待ち構えていても

(このみちはゆずれないよ)

この道は譲れないよ

(まだたりないこんなもんじゃないとどかないのはいやだ)

まだ足りない こんなもんじゃない 届かないのは嫌だ

(ぬきみになれきずなひとつにせなかをあずけ)

抜き身になれ 絆一つに背中を預け

(うつくしいせかいをきみのなみだをまもりたい)

美しい世界を 君の涙を守りたい

(らいめいがときをつげるぼくらはそらにはなたれて)

雷鳴が時を告げる 僕らは空に放たれて

(わざわいにふりそそぐしろがねのやいばにかわる)

災いに降り注ぐ 白銀の刃に変わる

(おいてきたものがたりともうなくせないものがある)

置いてきた物語と もう失くせないものがある

(くらやみをぬりつぶせごうかのふちへまっすぐに)

暗闇を塗りつぶせ 業火の淵へ、まっすぐに

(だいじなものをなにひとつあきらめたくないというのなら)

大事なものを何一つ 諦めたくないと言うのなら

(だれよりもとがらせろきっさきを)

誰よりも尖らせろ 切っ先を

(ほしがってよくばってみらいのむなぐらつかんで)

欲しがって欲張って 未来の胸倉つかんで

(ねじふせろよのぞむからこそなきわめくんだ)

ねじ伏せろよ 望むからこそ泣きわめくんだ

(いちばんつよいかぜふくおかをさがしだす)

一番強い 風吹く丘を 探し出す

(らいめいがやみをてらすせつなにそらをかけあがる)

雷鳴が闇を照らす 刹那に空を駆け上がる

(かなしみをのがさないしろがねのやいばのように)

悲しみを逃さない 白銀の刃のように

(いっしゅんでなくしたものまだおいすがってはしるんだ)

一瞬で失くしたもの まだ追いすがって走るんだ

(ひかりのそくどになれごうかのふちへまっすぐに)

光の速度になれ 業火の淵へ、まっすぐに

(ぎりぎりにとぎすませぎんいろにとがるまで)

ギリギリに研ぎ澄ませ 銀色に尖るまで

(うんめいのすきまにねじこんできりひらいてぶちやぶって)

運命の隙間にねじ込んで 切り開いて ぶち破って

(よわかったんだあのときあわれんでかなしんで)

弱かったんだあの時 哀れんで悲しんで

(うずくまったよるをたちきってとばせ)

うずくまった夜を断ち切って 飛ばせ

(らいめいがときをつげるぼくらはきっとなんどでも)

雷鳴が時を告げる 僕らはきっと何度でも

(やさしさもかなしみもしろがねのやいばにかえる)

優しさも悲しみも 白銀の刃に変える

(もういっかいとびあがればきれいなそらがみえるはず)

もう一回飛び上がれば きれいな空が見えるはず

(くらやみをぬりつぶせごうかのふちへ)

暗闇を塗りつぶせ 業火の淵へ

(ぼくらはすすむまっすぐに)

僕らは進む まっすぐに