背伸び

(きみ、あんなにとおくせのびして)

君、あんなに遠く背伸びして

(どこにもなさそなほしさがし)

どこにもなさそな星さがし

(ゆめにかけるそのせなかがぼくにはまぶしくて)

夢にかけるその背中が僕には眩しくて

(もうすこしでかえれるえきをすぎてしまう)

もう少しで帰れる駅を過ぎてしまう

(はいなみゃくはくばれちゃうのこわくて)

ハイな脈拍バレちゃうの怖くて

(もういちどねおなじうみみようってわらったね)

もういちどね同じ海見ようって笑ったね

(きみのかみにはなつのほしのにおい)

君の髪には夏の星の匂い

(もうにどとねふれられないとわかってく)

もう二度とねふれられないとわかってく

(ろうなきもちをきづかれたくなくて)

ロウな気持ちを気づかれたくなくて

(もういっそねわすれるじゅんびをしようかな)

もういっそね忘れる準備をしようかな

(きみのいみになれないなら)

君の意味になれないなら

(あまやかないき　なめらかなゆび)

あまやかな息　なめらかな指

(かせはらむかみ　かけてゆくきみを)

風はらむ髪　かけてゆく君を

(なくしてもたえられるかな)

なくしても耐えられるかな

(きみ、あんなにとおくにせのびして)

君、あんなに遠くに背伸びして

(どこにもなさそなほしさがし)

どこにもなさそな星さがし

(いかないでいかないで)

いかないでいかないで

(いえないことばいたみもって)

言えない言葉痛みもって

(ねえ、そんなにひっしにせのびして)

ねえ、そんなに必死に背伸びして

(まるでゆめのようなゆめなのに)

まるで夢のような夢なのに

(それでもきっときみはねきっと)

それでもきっと君はねきっと

(「さよなら」たびだつの？)

「サヨナラ」旅立つの？

(もういまはねこのまちにきみはいない)

もう今はねこの町に君はいない

(はいいろのかぜきおくだけのにおい)

灰色の風記憶だけの匂い

(もういっそねおもいでぜんぶけしてしまおう)

もういっそね思い出ぜんぶ消してしまおう

(けしきをえがきなおそう)

景色を描き直そう

(まちかどのかげ　おどりばのこえ)

町角の影　踊り場の声

(まよなかのあめ　ぜんぶなかったら)

真夜中の雨　ぜんぶなかったら

(ぼくのこころのはりはどこに？)

僕のこころの針はどこに？

(ならぼくもねとおくにせのびして)

なら僕もね遠くに背伸びして

(あのまちのきみをおいこして)

あの街の君を追い越して

(ぼくもいくぼくはいく)

僕もいく僕はいく

(きみのしせんのそのさきまで)

君の視線のその先まで

(もしひかりのそくどをこえるように)

もし光の速度を超えるように

(じかんもこころもおいこして)

時間も心も追い越して

(そしたらきっとぼくがねきっと)

そしたらきっと僕がねきっと

(きみへのいみになる)

君への意味になる

(ほしぞらのうみ　はじめてしった)

星空の海　初めて知った

(きみのつよさと　まばゆいゆめに)

君の強さと　まばゆい夢に

(まけないくらいぼくもたかく)

負けないくらい僕も高く

(きみ、あんなにとおくにせのびして)

君、あんなに遠くに背伸びして

(どこにもなさそなほしさがし)

どこにもなさそな星さがし

(ぼくはいくぼくもいく)

僕はいく僕もいく

(きみのしせんのそのさきまで)

君の視線のその先まで

(もしひかりのそくどをこえるように)

もし光の速度を超えるように

(じかんもこころもおいこして)

時間も心も追い越して

(そしたらきっとぼくがねきっと)

そしたらきっと僕がねきっと

(きみのゆめのいみになるよ)

君の夢の意味になるよ

(そしたらきっとぼくらはきっと)

そしたらきっと僕らはきっと

(だれかのほしになるいつのひにか)

誰かの星になるいつの日にか