オオカミと月と深い霧/tacica
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歌詞(問題文)
(じゅうりょうせいげんされてるえだから)
重量制限されてる枝から
(きょうがおわるのをたしかめて)
今日が終わるのを確かめて
(いつかのえものにさえかられるひのゆめをみて)
いつかの獲物にさえ狩られる日の夢を見て
(まためがさめた)
また目が覚めた
(ずいぶんまえからここでいきをするきぎはいう)
随分前から森で息をする木々は云う
(まだいきたりない)
「まだ生き足りない。」
(あさがふあんでゆうべからちっとも)
朝が不安で夕べからちっとも
(ふくろうはなかないでいる)
フクロウは鳴かないでいる
(まいばんくじけずやみにうたうから)
毎晩 挫けず闇に謳うから
(きょうがおわるのをみおくって)
今日が終わるのを見送って
(いつものだみごえさえゆるされたら)
いつもの濁声さえ許されたら
(めをとじたさきまでいけそう)
目を閉じた先まで行けそう
(ずいぶんまえからむれをさがしてるとりはいう)
随分前から群れを探してる鳥は云う
(まだみあたらない)
「まだ見当たらない。」
(あさがふあんでゆうべからなんども)
朝が不安で夕べから何度も
(ふくろうはかためをとじた)
フクロウは片目を閉じた
(たたかったうえでかちとって)
闘った上で勝ち取って
(つちかったものぜんぶせおって)
培ったモノ全部背負って
(ゆうえつかんかざいあくかんか)
優越感か? 罪悪感か?
(どちらのぼくもいまはしろではない)
どちらの僕も今はシロではない
(ここにたってそらのひょうじょうをわすれないとほえるよ)
此処に立って空の表情を忘れないと吠えるよ
(のぞむあかいろをたどるためのよを)
臨む朱色を辿るための夜を
(つきがぼくにきづいてくれるおか)
月が僕に気づいてくれる丘
(わすれないはむずかしくおもえた)
忘れないは難しく思えた
(かみきればなおふえるだめなひを)
嚙み切れば尚 増える駄目な日を
(けずるようにちいさくきばをむく)
削るように小さく牙を剥く
(ゆれるいのちび)
揺れる命火
(つめのそのさきにやどるいしをくらがりにともして)
爪のその先に宿る意思を暗がりに灯して
(かくごもきえるふかいきりのなか)
覚悟も消える深い霧の中
(きみのこえがめずらしくとどいたきがしてあるいた)
キミの声が珍しく届いた気がして歩いた
(さんふんまつからぼくのしかいから)
三分待つから僕の視界から
(きょうをしらぬまにつれだして)
今日を知らぬ間に連れ出して
(いくつかぞえてもいきをひそめても)
いくつ数えても 息を潜めても
(ふくろうはみおろしている)
フクロウは見下ろしている
(けがをしたりとかけがさせたりを)
「怪我をしたりとか、怪我させたりを
(くりかえすことでくやむきおくも)
繰り返すことで悔やむ記憶も
(もらってくからあさがまぶしいんだろう)
貰ってくから朝が眩しいんだろう。」
(じゃあもしかしてってたちどまって)
「じゃあ、もしかして...。」って立ち止まって
(かんがえたあとでぜんぶわかってるきになって)
考えた後で全部分かってる気になって
(またはきちがえて)
また履き違えて
(いまさらぼくはしろいままをねがう)
今さら僕はシロいままを願う
(ここをさってそらのひょうじょうをわすれたいとほえるよ)
此処を去って空の表情を忘れたいと吠えるよ
(にじむあかいろをたどるだけのよを)
滲む朱色を辿るだけの夜を
(つきがぼくへとおくるこもりうた)
月が僕へと送る子守歌
(わすれたいとかんたんにおもえば)
忘れたいと簡単に思えば
(ふりきれたようにうつるだめなひが)
振り切れた様に写る駄目な日が
(まきもどしたてにただたもたれる)
巻き戻した手にただ保たれる
(きえるいのちび)
消える命火
(つめのそのさきにやどるいしはちいさくてこごえて)
爪のその先に宿る意思は小さくて凍えて
(まだよろこびがふかいきりのなかかくれようと)
まだ歓びが深い霧の中 隠れようと
(ぼくのめはとざしちゃいけない)
僕の眼は閉ざしちゃいけない
(わすれたくないんだってほど)
忘れたくないんだって程
(わすれちゃうんだいつかは)
忘れちゃうんだいつかは
(ねむらないでもらったもの)
眠らないで貰った記憶
(はなれないんだいつでも)
離れないんだ いつでも
(ここをさったってどこにたったって)
此処を去ったって 何処に立ったって
(きづくよるのあいずで)
気付く夜の合図で
(うえをむいたんだ)
空を向いたんだ
(うすいたいりょくをふりしぼってまってる)
薄い体力を振り絞って待ってる
(つきがぼくにさしだしてみせるりょうて)
月が僕に差し出してみせる両手
(いたかったからしるほんとうは)
痛かったから知る本当は
(すりきれたままのこるだめなひも)
擦り切れたまま残る駄目な日も
(すべてあってぼくだっておぼえる)
全て在って僕だって覚える
(ともるいのちび)
灯る命火
(つめのそのさきにやどるいしとならめはひらかれて)
爪のその先に宿る意思となら眼は開かれて
(またよろこびとふかいきりのむこうで)
また歓びと深い霧の向こうで
(いきたいとちいさくゆめをみる)
生きたいと小さく夢を見る
(よるをおおえるもようにいつかなるんだ)
夜を被える模様にいつかなるんだ