ランニングアウト

(しかるべきときにしかるべきことばでこころをいいあらわしてみれば)

然るべき時に然るべき言葉で心を言い表してみれば

(きっとむねのおくがみたされていくんだろう)

屹度胸の奥が満たされていくんだろう

(なんてじょうだんじゃないが)

なんて冗談じゃないが

(たしかにぼくらはいつだってごじゅうおんだった)

確かに僕らはいつだって五十音だった

(さかさになったってのがれられないから)

逆さになったって逃れられないから

(からっぽのもじをつづった)

空っぽの文字を綴った

(じゅうはっさいぼくはときのなにかをしらずに)

十八歳僕は時の何かを知らずに

(いいあてられたようなそんなきがしていた)

言い当てられたようなそんな気がしていた

(ことばじゃたりないぼくのかんじょうをうたえるはずがなかった)

言葉じゃ足りない僕の感情を歌える筈が無かった

(きっといいたいことばかりいえないようなこころはかれていた)

屹度言いたいことばかり言えないような心は枯れていた

(たださらされてくちるだけのまいにちが)

唯晒されて朽ちるだけの毎日が

(きづけばれきしになっていくことがこわくてたえきれないんだ)

気づけば歴史になっていくことが怖くて耐えきれないんだ

(さいしゅうかいぼくらはｌｏｓｅｒ)

最終回　僕等はLoser

(しかるべきひとにしかるべきたいどでなみかぜたてぬほうをえらんで)

然るべき人に然るべき態度で波風立てぬ方を選んで

(きっとみえるものにすがっていたいんだろう)

屹度見える物に縋っていたいんだろう

(じゅうはっさいぼくはなにをなすにもぶきようで)

十八歳僕は何を為すにも不器用で

(とりのこされたようなそんなきがしていた)

取り残されたようなそんな気がしていた

(ことばじゃたりないぼくのかんじょうをつたえるすべがなかった)

言葉じゃ足りない僕の感情を伝える術が無かった

(きっとできないことばかりきにやむようなこころはすれていた)

屹度出来ないことばかり気に病むような心は擦れていた

(たださらされてくちるだけのまいにちが)

唯晒されて朽ちるだけの毎日が

(ぼくらのじんせいになっていくことがつらくてふるえているんだ)

僕等の人生になっていくことが辛くて震えているんだ

(さいしゅうかいぼくらはｌｏｓｅｒ)

最終回　僕等はLoser

(ことばじゃたりないぼくのかんじょうをうたえるはずがなかった)

言葉じゃ足りない僕の感情を歌える筈が無かった

(きっといいたいことばかりいえないようなこころはかれていた)

屹度言いたいことばかり言えないような心は枯れていた

(たださらされてくちるだけのまいにちが)

唯晒されて朽ちるだけの毎日が

(きづけばれきしになっていくことがこわくてたえきれないんだ)

気づけば歴史になっていくことが怖くて耐えきれないんだ

(さいしゅうかいぼくらはｌｏｓｅｒ)

最終回　僕等はLoser