ハトマメ

(いろんなくにからきたひとで)

いろんな国から来た人で

(せんそうじはきょうもにぎやか)

浅草寺は今日も賑やか

(なかみせどおりぬければ)

仲見世通り抜ければ

(はれぞらとこうろのけむり)

晴れ空と香炉の煙

(いつものようにはとまめを)

いつものように鳩豆を

(かうぼくのめにとびこんできた)

買う僕の目に飛び込んできた

(はとまめをじぶんでたべてる)

鳩豆を自分で食べてる

(それははとのたべるもの)

それは鳩の食べるもの

(そうおしえてあげたいのに)

そう教えてあげたいのに

(なにもいえなかったあのひ)

何も言えなかったあの日

(ぼくはえいごをならうときめた)

僕は英語を習うと決めた

(みぶりてぶりでがんばるぼくを)

身振り手振りで頑張る僕を

(たのしそうにみながらまだたべていた)

楽しそうに見ながらまだ食べていた

(うちにほーむすていしてる)

うちにホームステイしてる

(がくせいがのこしたおきてがみ)

学生が残した置き手紙

(きょうはならにともだちとあそびにいってきます)

今日は奈良に友達と遊びに行ってきます

(おみやげですとてれながら)

お土産ですと照れながら

(くれたちいさなかみのふくろは)

くれた小さな紙の袋は

(たしかにうまそうにみえる)

確かにうまそうに見える

(まるいしかせんべい)

まるい鹿せんべい

(うれしいけどたべたくない)

嬉しいけど食べたくない

(ひょっとしてたべちゃったの？)

ひょっとして食べちゃったの？

(しかのえをかくてをとめて)

鹿の絵を描く手を止めて

(ぼくはえいごをならうときめた)

僕は英語を習うと決めた

(だけどやさしさがうれしくて)

だけど優しさが嬉しくて

(たべたそのあじはにんじょうのあじがした)

食べたその味は人情の味がした

(ごめんねといいたいとき)

ごめんねと言いたい時

(ありがとうといいたいとき)

ありがとうと言いたい時

(なにもいえなかったあのひ)

何も言えなかったあの日

(ぼくはえいごをならうときめた)

僕は英語を習うと決めた

(ちがうことばであいさつしたら)

違う言葉で挨拶したら

(せかいじゅうのおもいがきこえてきた)

世界中の思いが聞こえてきた