ふたりのことば

(あなたとふたりかぞくになりたいと)

あなたと二人　家族になりたいと

(ねがったひびはいまもあざやか)

願った日々は今も鮮やか

(なのにどうしてこころがきしむの)

なのにどうして心がきしむの

(ふたりのことばがみつからない)

ふたりのことばが見つからない

(せのびをせずにすなおにはなせたわ)

背伸びをせずに素直に話せたわ

(くだらないことわらいあえたね)

くだらないこと笑い合えたね

(なのにどうしてこころがちぎれそう)

なのにどうして心がちぎれそう

(ふたりのことばがみつからない)

ふたりのことばが見つからない

(ごめんまたでんわする)

ごめん　また電話する

(おいでよここに)

おいでよ　ここに

(がむてーぷこれでいい)

ガムテープこれでいい

(こわれていてもごみじゃないんだ)

壊れていても　ゴミじゃないんだ

(なのにどうしてつたわらないのか)

なのにどうして　伝わらないのか

(ふたりのことばがみつからない)

ふたりのことばが見つからない

(であったころは じゅういさんめざしてたあなた)

出会った頃は 獣医さん目指してたあなた

(ひこうきじこが ぱぱとままうばいさるまでは)

飛行機事故が パパとママ奪い去るまでは

(ひどいかなしみぜつぼうがあなたをおそい)

ひどい悲しみ絶望があなたを襲い

(あなたはやめた だいがくもこころをとざして)

あなたはやめた 大学も心を閉ざして

(であったころは べんごしになりたてのきみ)

出会った頃は 弁護士になりたてのきみ

(じぶんのちからで ちゃんすをつかんできたんだ)

自分の力で チャンスをつかんできたんだ

(どんなこんなんくるしみもきみはこえてゆく)

どんな困難　苦しみも君は越えて行く

(きゃりあにいきるよこがおが)

キャリアに生きる横顔が

(ぼくにはまぶしい)

僕には眩しい

(おなじものをみておなじことかんじ)

同じものを見て　同じこと感じ

(わらいあえるそんなふたりでいられたら)

笑い合えるそんな二人でいられたら

(よわさやいたみかこのきずさえも)

弱さや痛み　過去の傷さえも

(わかちあえるはず)

分かち合えるはず

(もういちど)

もう一度

(やりなおせたら)

やり直せたら

(ねがいをかさねあう ふたりのことばさがして)

願いを重ね合う ふたりのことば探して

(もしもこどもがいればかわれたかしら)

もしも子供がいれば　変われたかしら

(かみさまにまだとどかないこのいのり)

神様にまだ届かない　この祈り

(どうかぱぱとままにしてください)

どうかパパとママにしてください

(のぞみを)

望みを

(べんべん)

ベン　ベン

(これなあに)

これ　なあに？

(べんべん)

ベン　ベン

(やめろたんぐ)

やめろ　タング！

(たんぐ)

タング！

(なにやってんだよ)

...なにやってんだよ

(もう)

もう...

(もうだめ)

もうだめ！

(おなじものをみておなじことかんじ)

同じものを見て　同じこと感じ

(わらいあえるそんなふたりでいたかった)

笑い合えるそんな二人でいたかった

(よわさやいたみかこのきずさえも)

弱さや痛み　過去の傷さえも

(わかちあえたはず)

分かち合えたはず

(もういちどやりなおしたい)

もう一度　やり直したい

(ねがいはまぼろしね)

願いは幻ね

(ふたりのことばきえたわ)

ふたりのことば　消えたわ