bedroom

(なみだをのぞいてみわたすせかいは)

涙を覗いて　見渡す世界は

(すんだようにみえてあいまいににじんだ)

澄んだように見えて　曖昧に滲んだ

(あたりまえになれてながれるきのうに)

あたりまえに慣れて　流れる昨日に

(くだらないことばばかりがちらばっていた)

くだらない言葉ばかりが散らばっていた

(またいつものようにきょうがおわる)

また　いつものように今日が終わる

(かぜにおよぐあわしずかにはじけて)

風に泳ぐ泡　静かに弾けて

(なまえをよんでももどらない)

名前を呼んでも戻らない

(ただいきをつないでいるこどうだけがきこえる)

ただ息を繋いでいる鼓動だけが聞こえる

(どれほどあいをそそいでもこぼれるいのちはみたされない)

どれほど愛を注いでも　こぼれる命は満たされない

(「おやすみ」さえいえないままずっとずっとそばにいて)

「おやすみ」さえ言えないまま　ずっとずっとそばにいて

(ねがおながめてた)

寝顔眺めてた

(ひとりごとのようにあなたとはなして)

独り言のように　あなたと話して

(あわくゆれるひはこころをゆがめて)

淡く揺れる陽は　心を歪めて

(なにがただしいかといかけることなく)

何が正しいか　問いかけることなく

(りそうがのこしたわだちをふみしめてた)

理想が残した轍を踏みしめてた

(いまをむさぼるぬくもりが)

今を貪る温もりが

(まちがってたのかそれすらわからない)

間違ってたのか　それすらわからない

(あなたをまもるはずのてが)

あなたを守るはずの手が

(ただげんじつをひきさいていつのまにかこわれていく)

ただ現実を引き裂いて　いつのまにか壊れていく

(このちがしろくそめてゆくいきているあいがここにいるから)

この血が白く染めてゆく　生きている愛がここにいるから

(さびつくないふのようにぐっとぐっとつきささる)

錆びつくナイフのように　ぐっとぐっと突き刺さる

(あなたのこきゅうが)

あなたの呼吸が

(ほらまたはるがおわるよたえずにふれたやさしさはもう)

ほらまた春が終わるよ　絶えずに触れた優しさはもう

(ひびわれたきせつにつむがれそっとそっとつめたくなってゆくよ)

ひび割れた季節に紡がれ　そっとそっと冷たくなってゆくよ

(いくんだねとびらをとざしてきこえないあしおとがひびいて)

行くんだね　扉を閉ざして　聞こえない足音が響いて

(「おやすみ」こんどはいえたよきっときっととどくから)

「おやすみ」今度は言えたよ　きっときっと届くから

(ほしがねむるころに)

星が眠るころに