カタストロフ

(なまえもしらぬままおびえるてをひいた)

名前も知らぬまま怯える手を引いた

(くずれていくしろをかけぬけにぎったてにはやるこころ)

崩れていく城を駆け抜け 握った手に逸る心

(がらすのくつおとがすべてこわしていく)

ガラスの靴音が全て壊していく

(どれすもこのよろこびもあとすこしではかなく)

ドレスもこの喜びもあと少しで儚く

(かなしみにちっていく)

悲しみに 散っていく

(えがいたゆめのけつまつちかづくじこく)

描いた夢の結末 近づく時刻

(めがしらはひどくあつくなるばかり)

目頭はひどく熱くなるばかり

(なにもしらないままのあなたにひかれた)

何も知らないままのあなたに惹かれた

(まぼろしであるのならそれでもいいといった)

幻であるのならそれでも良いと言った

(かえらなくちゃいけないのだけどいまは)

帰らなくちゃいけないの だけど今は

(すぎゆくときのなかにぎるてがほどけた)

過行く時の中 握る手が解けた

(たちどまったきみのまなざしゆがんだときはしるこどう)

立ち止まった君の眼差し 歪んだトキ 走る鼓動

(ばとうもくつじょくもすべてのみこめたの)

罵倒も屈辱も全て飲み込めたの

(あなたにあえたきせきをこのからだにきざんで)

あなたに会えた奇跡をこの体に刻んで

(はしりだすあとすこし)

走り出す あと少し

(えがいたゆめのけつまつすぎたびょうしん)

描いた夢の結末 過ぎた秒針

(かわりゆくけしきなみだがこぼれた)

変わりゆく景色 涙が零れた

(なにもしらないままであなたとふたりで)

何もしらないままであなたと二人で

(まぼろしであるのならそのままがいいのにな)

幻であるのならそのままが良いのにな

(このままではいけないのだからいま)

このままではいけないの だから今

(ないとはつなぎとめでいむはつらぬいた)

ナイトは繋ぎとめ デイムは貫いた

(こどくのばしゃもめしつかいもさよならを)

孤独の馬車も召使もさよならを

(かなしみにちっていく)

悲しみに 散っていく

(えがいたゆめのけつまつのぞくげんじつ)

描いた夢の結末 覗く現実

(すこしのよろこびめばえたくるしみ)

少しの喜び 芽生えた苦しみ

(なにもしらないままでいられたあのひび)

何も知らないままでいられたあの日々

(こうかいのあしかせをなでるてはつめたくて)

後悔の足枷を撫でる手は冷たくて

(あなたのてのぬくもりをたぐるきょうは)

あなたの手の温もりを手繰る今日は