はくち

(あかりのないへやにふたりわれたかがみ)

明かりのない部屋に二人 割れた鏡

(あおいめのさかなあるこーるのにおいだけ)

碧い目の魚 アルコールの匂いだけ

(なのかごのあさにめざめるようにとけいを)

七日後の朝に目覚めるように 時計を

(こーひーどりっぷおぼれゆれるすぷーんのあたま)

コーヒードリップ 溺れ 揺れるスプーンの頭

(きずがいえずにどうしようか)

傷が癒えずにどうしようか

(ふたりわらいながらもう)

二人笑いながら もう

(こんなすてきなせかいなのにさ)

こんな素敵な世界なのにさ

(なんでだろうね)

なんでだろうね

(やくそくしようよこのせまいちかろうで)

約束しようよ この狭い地下牢で

(ひそやかにちかうのはなんでもないように)

密やかに誓うのは 何でもない様に

(しんでしまったふたりのささやかなゆめととうひ)

死んでしまった二人の 細やかな夢と逃避

(きみがうまくのみこめなくて)

君が上手く飲みこめなくて

(わたしのりょうてにはきだして)

私の両手に吐き出して

(ざんねんそうにふたりでわらうの)

残念そうに二人で笑うの

(もういちどだね)

「もう一度だね」

(やくそくしようよこのせまいちかろうで)

約束しようよ この狭い地下牢で

(ひそやかにちかうのはなんでもないように)

密やかに誓うのは 何でもない様に

(しんでしまったふたりのささやかなゆめととうひ)

死んでしまった二人の 細やかな夢と逃避

(しろのどれすでさ)

白のドレスでさ

(とうめいにきえちゃいそうだなんていって)

透明に「消えちゃいそうだ」なんて言って

(なみだながしてわらいながら)

涙流して笑いながら

(なまえをよんでなんていって)

「名前を呼んで」なんて言って

(やくそくしようよこのせまいちかろうで)

約束しようよ この狭い地下牢で

(ひそやかにちかうのはなんでもないように)

密やかに誓うのは 何でもない様に

(しんでしまったふたりのささやかなゆめととうひ)

死んでしまった二人の 細やかな夢と逃避

(きっとまざりあうさはくちゅうむのはて)

きっと混ざり会うさ 白昼夢の果て

(うそみたいにあるようにぜんぶこわすように)

嘘みたいにあるように 全部壊すように

(なんにもしらないようにつつみこみきえるように)

何にも知らないように 包み込み消えるように

(こんどはいっしょにいいゆめをみようね)

今度は一緒に いい夢を見ようね