ペプシCMの桃太郎

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自分より強いヤツを倒せ。

問題文

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(むかしむかし、あるむらに、きょだいなおにのいちぞくがやってきました。)

むかしむかし、ある村に、巨大な鬼の一族がやってきました。

(おにたちはあまりにもつよく、むらびとのてにおえません。)

鬼たちはあまりにも強く、村人の手に負えません。

(そのうわさをきいたももたろうは、いぬとさるときじをなかまにすると、)

その噂を聞いた桃太郎は、犬とサルとキジを仲間にすると、

(おにがしまへたびだちました。)

鬼ヶ島へ旅立ちました。

(これはまだももたろうが、いぬ、さる、きじにであうまえのおはなし・・・)

これはまだ桃太郎が、犬、サル、キジに出会う前のお話…

(ももたろうはひとりでおににいどみました。しかし、おにはそうぞういじょうのちからをもっていました。)

桃太郎は一人で鬼に挑みました。しかし、鬼は想像以上の力を持っていました。

(やぶれたももたろうは、あるけんのたつじんをたずねました。そのおとこのなは、みやもとむさし。)

敗れた桃太郎は、ある剣の達人を訪ねました。その男の名は、宮本武蔵。

(ももたろうはむさしのもとでしゅぎょうをつみ、やがてごかくにたたかえるようになりました。)

桃太郎は武蔵のもとで修行を積み、やがて互角に戦えるようになりました。

(さいごのひ、むさしはももたろうにけんをさずけました。)

最後の日、武蔵は桃太郎に剣を授けました。

(むかし、おおかみたちのすむやまに、にんげんのあかんぼうがいました。)

むかし、狼たちの住む山に、人間の赤ん坊がいました。

(おおかみはあかんぼうをじぶんのことしてそだて、しあわせにくらしていました。)

狼は赤ん坊を自分の子として育て、幸せに暮らしていました。

(しかし、やまにあらわれたおにが、おそろしいちからでむれにせまり、)

しかし、山に現れた鬼が、恐ろしい力で群れに迫り、

(いっしゅんのうちに、すべてをうばいさってしまいました。)

一瞬のうちに、全てを奪い去ってしまいました。

(ひとりのこされたせいねんは、かなしみでいちやにしてしらがになり、)

ひとり残された青年は、悲しみで一夜にして白髪になり、

(ははのかたみをみにまとうと、みずからを「いぬ」となのりました。)

母の形見を身にまとうと、自らを「犬」と名乗りました。

(むかし、とりのおうこくにふたごのせんしがいました。)

むかし、鳥の王国に双子の戦士がいました。

(くろいはねをもつあには「からす」、おとうとは「きじ」とよばれていました。)

黒い羽を持つ兄は「カラス」、弟は「キジ」と呼ばれていました。

(きじは「あい」でたみをまもり、からすは「ちから」でいちぞくをしはいしていました。)

キジは「愛」で民を守り、カラスは「力」で一族を支配していました。

(あるひからすは、さらなる「ちから」へのよくぼうにまけ、おにのなかまとなり、)

ある日カラスは、更なる「力」への欲望に負け、鬼の仲間となり、

(みずからも、おにとかしてしまいました。)

自らも、鬼と化してしまいました。

など

(うばわれたあにのこころをとりもどすため、あにへのあいをつたえるために、)

奪われた兄の心を取り戻すため、兄への愛を伝えるために、

(きじはまいをおどりました。)

キジは舞を踊りました。

(くるひもくるひも、あにがどこかからみているとしんじて。)

来る日も来る日も、兄がどこかから見ていると信じて。

(とおくからでもそのすがたがみえるように、きじのはねはおおきくひろがっていきました・・・)

遠くからでもその姿が見えるように、キジの羽は大きく広がっていきました…

(とりのおうとそのいちぞくは、きじにねがいをたくしました。)

鳥の王とその一族は、キジに願いを託しました。

(そしてきじはあにとたたかうけついをしました。)

そしてキジは兄と戦う決意をしました。

(むかしむかし、とおいひがしのしまぐにに、にんげんとおにがともにくらしていました。)

昔々、遠い東の島国に、人間とオニが共に暮らしていました。

(おにはにんげんとおなじすがたをしていましたが)

オニは人間と同じ姿をしていましたが

(そのちからにかなうものは、だれもいませんでした。)

その力にかなう者は、誰もいませんでした。

(ひとびとはおにのちからをたたえ、おにもこころのそこからにんげんをあいしていました。)

人々はオニの力を讃え、オニも心の底から人間を愛していました。

(あるひ、おにのつよさをねたんだものがおそろしいあいてをさしむけました。)

ある日、オニの強さを妬んだ者が恐ろしい相手を差し向けました。

(あばれるけものからにんげんをまもるため)

暴れる獣から人間を守るため

(おにはじぶんのいのちをかけて、けものをたおしました。)

オニは自分の命をかけて、獣を倒しました。

(ところが、にんげんたちはそこしれぬおにのちからをおそれ)

ところが、人間たちは底知れぬオニの力を恐れ

(どうくつのおくふかくにとじこめてしまいました。)

洞窟の奥深くに閉じ込めてしまいました。

(にんげんにうらぎられたかなしみのほのおは、やがてしまをおおいつくしました。)

人間に裏切られた悲しみの炎は、やがて島を覆い尽くしました。

(ひとびとは、そのしまを「おにがしま」とよんでおそれたのです。)

人々は、その島を「鬼ヶ島」と呼んで恐れたのです。

(ももたろうたちをおきざりにして、さるはおにがしまをだっしゅつしました。)

桃太郎たちを置き去りにして、サルは鬼ヶ島を脱出しました。

(ももたろうにであうまえ、さるはじぶんこそさいきょうであるとしんじていました。)

桃太郎に出会う前、サルは自分こそ最強であると信じていました。

(そのうわさをきいて、ももたろうがたたかいをいどみにやってきました。)

その噂を聞いて、桃太郎が戦いを挑みにやってきました。

(はじめてしょうぶにまけたさるは、ももたろうをにくみました。)

はじめて勝負に負けたサルは、桃太郎を憎みました。

(しかし、ももたろうにはどうしてもさるのちからがひつようだったのです。)

しかし、桃太郎にはどうしてもサルの力が必要だったのです。

(いのちがけでおにがしまからたどりついたさるは、にんげんたちにうったえました。)

命懸けで鬼ヶ島から辿り着いたサルは、人間たちに訴えました。

(「ももたろうをたすけてくれ」と。)

「桃太郎を助けてくれ」と。

(そのさけびをきいて、にんげんたちはたちあがりました。)

その叫びを聞いて、人間たちは立ち上がりました。

(ようやくきづいたのです。)

ようやく気付いたのです。

(これは、じぶんたちにんげんのもんだいなのだ、と。)

これは、自分たち人間の問題なのだ、と。

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