メグムミサダメキタゾラニナクノ

(なきじゃくって)

泣きじゃくって、

(なみだかれて)

涙枯れて、

(しずかになるしかくいへや)

静かになる四角い部屋。

(まだいっしょにいたかったの)

「まだ一緒に居たかったの。」

(つぶやいても)

呟いても。

(さいしょはただおもうだけでよかったはず)

最初は、ただ思うだけで良かったはず。

(あなたがふりむいて)

あなたが振り向いて、

(よそうがいのことで)

予想外の事で。

(いつしかわたしだけ)

いつしか私だけ、

(あたまのはしまでも)

頭の端までも、

(あなたがすべてだった)

あなたが全てだった。

(ほかのなによりだいじ)

他の何より大事。

(ながれるひびのなか)

流れる日々の中、

(けんかとかもしたし)

喧嘩とかもしたし、

(でもそれもなくなって)

でもそれもなくなって。

(むかんしんがふえた)

無関心が増えた。

(くもりのひるちいさいへや)

曇りの昼、小さい部屋、

(わかれはとつぜん)

別れは突然。

(なきじゃくってしがみついて)

泣きじゃくって、しがみついて、

(でもあなたはこまっていて)

でもあなたは困っていて。

(なのにだめね)

なのに、駄目ね。

(わたしりかいできなかった)

私、理解できなかった。

(もうにどとこいなんてしない)

もう二度と恋なんてしない。

(わたしずっとひとりでいい)

私、ずっと一人でいい。

(でもねだめね)

でもね、駄目ね。

(あなたみたらまたこいする)

あなた見たら、また恋する。

(きたからとぶわたりどりは)

北から飛ぶ渡り鳥は、

(すこしのはるをやさしく)

少しの春を優しく

(わたしのてですごして)

私の手で過ごして、

(またとびさってゆく)

また飛び去ってゆく。

(さいしょからもしわかっていたのならば)

最初からもしわかっていたのならば、

(なにもちかよることはなかったでしょう)

何も近寄ることはなかったでしょう。

(めぐむみさだめきたぞらになくのと)

『めぐむ御運命、北空に泣くの』と

(わたしつぶやく)

わたし呟く。

(かえりたくてでんわならす)

帰りたくて電話鳴らす、

(でないあなた)

出ないあなた、

(でもすきなの)

でも好きなの。

(だからだめね)

だから、駄目ね。

(わたしいつも)

私、いつも

(まってばかりで)

待ってばかりで。

(さいごにめいわくかけたい)

最後に迷惑かけたい。

(あいにいってまちつづけたい)

逢いに行って、待ち続けたい。

(でもねだめね)

でもね、駄目ね。

(わたしきらわれたくないよ)

私、嫌われたくないよ。

(なきじゃくって)

泣きじゃくって、

(しがみついて)

しがみついて、

(でもあなたはこまっていて)

でもあなたは困っていて。

(なのにだめね)

なのに、駄目ね。

(わたしりかいできなかった)

私、理解できなかった。

(もうにどとこいなんてしない)

もう二度と恋なんてしない。

(わたしずっとひとりでいい)

私、ずっと一人でいい。

(でもねだめね)

でもね、駄目ね。

(あなたみたら)

あなた見たら、

(うまれかわっても)

生まれ変わっても、

(あいたい)

逢いたい。