ヒドイヒドラ／浦島坂田船

(にんげんころころにんげろこ)

ニンゲン コロコロ ニンゲロコ

(おぬまにはまってさぁたいへん)

オヌマニ ハマッテ サァタイヘン

(ぬまにようこそもうひきかえせない)

沼にようこそ もう引き返せない

(ぬまにようこそおいあんたのせいだ)

沼にようこそ おいアンタのせいだ

(こんなんじょうせんしちゃうでしょう)

こんなん乗船しちゃうでしょう

(いつのまにようそろずぶずぶずぶずぶ)

いつの間に宜候 ズブズブズブズブ

(ひどいひどら)

酷いヒドラ

(とぅるとぅるとぅるらばばば)

トゥル トゥル トゥル ラバババ

(だうと)

ダウト

(あぁこれはきっとうんめいのであいだぁ)

あぁ これはきっと運命の出会いだぁ？

(はっいわばそいつぁあめとむちのにまいば)

はっ 謂わばそいつぁ飴と鞭の二枚刃

(なかまだましてくだまいてながらかいらく)

仲騙し手管巻いて乍ら快楽

(てふだないたえがたいならばかいしゃく)

手札無い？耐え難い？成らば介錯

(いってんとっぱのおまえが)

一点突破のお前が

(しりょぶかくひざまずいてしはいかきたいした)

思慮深く跪いて支配下 期待した

(りょうてにほおべに)

両手に頬紅

(ひらいたじごくばな)

開いた地獄花

(ぬまにようこそもうひきかえせない)

沼にようこそ もう引き返せない

(ぬまにようこそおいあんたのせいだ)

沼にようこそ おいアンタのせいだ

(こんなんじょうせんしちゃうでしょう)

こんなん乗船しちゃうでしょう

(いつのまにようそろずぶずぶずぶずぶ)

いつの間に宜候 ズブズブズブズブ

(ひどらひどらかなうならば)

ヒドラ ヒドラ 叶う成らば

(ひとばんひとばんだきしめたい)

一晩 一晩 抱き締めたい

(たおしたいならこのがんくび)

倒したいなら此の雁首

(どうじにあいしてくれないか)

同時に愛してくれないか

(どうじにしてくれないか)

同時に■■して紅華

(とぅるとぅるとぅるらばばば)

トゥル トゥル トゥル ラバババ

(ばらばらにくわえた)

バラバラに咥えた

(はらわたにくやえば)

臓 肉 八重歯

(ひともばけものもひとしくはぎしあうこざいく)

人も化け物も等しく剥ぎ死合う小細工

(そとはかたくなかはさかずかきみだすのないぶ)

外は硬く中は裂かず掻き乱すの内部

(ひとみごくうのおーまいがっ)

人身御供のオーマイガッ

(いのちごいにたいえきをこがしたこたいさ)

命乞いに体液を焦がした 個体差

(ようしゃないそうざらい)

容赦ない総浚い

(かわいたにまいじた)

乾いた二枚舌

(いまだぶきみのこるひおもいだしたくない)

未だ不気味残る秘 思い出したくない

(きわなうきよのじょうじどうすりゃよかったんだ)

際な浮世の情事 どうすりゃ良かったんだ

(こんなんちょうせんちゃうでしょ)

こんなん挑戦ちゃうでしょ

(きばがくいこむのひふにずぶずぶずぶずぶ)

牙が喰い込むの皮膚に ズブズブズブズブ

(ひどいひんどだ)

酷い頻度だ

(ひとはひのわをぬけだせず)

人は悲の輪を抜け出せず

(ひどらにとわをねがいなげく)

ヒドラに永久を願い嘆く

(どうしてだれもこのがんくび)

どうして誰も此の雁首

(どうじにあいしてくれぬのか)

同時に愛してくれぬのか

(とうしにしてうけるとが)

問う死に■■して受ける咎

(ぬまにようこそもうひきかえせない)

沼ニヨウコソ モウ引キ返セナイ

(ぬまにようこそおいあんたの)

沼ニヨウコソ オイアンタノ

(こんなんじょうせんしちゃうでしょ)

コンナン乗船シチャウデショ

(いつのまにようそろずぶずぶずぶずぶ)

イツノ間ニ宜候 ズブズブズブズブ

(ひとりきどあいらく)

独リ喜怒哀楽

(ひどいひとだ)

酷イ人ダ