月、思ふ時

(みちてかけるつきにおもいをはせて)

満ちて欠ける月に想いを馳せて

(うらがわのせかいをかたくとざした)

裏側の世界を固く閉ざした

(みえないくらいでいいほんねにふれて)

見えないくらいでいい"本音"に触れて

(きずがふえるたびにおじけづく)

傷が増える度に怖気づく

(さきのわかりきったみらいだなんて)

先の分かりきった未来だなんて

(どんないみがあるの)

どんな意味があるの？

(おしえてよ)

教えてよ

(あなたにはかくしたいの)

あなたには隠したいの

(またたいてはあふれてこぼれる)

瞬いては溢れて零れる

(むねのおくのいたみを)

胸の奥の痛みを

(つきはみえないすがおをえがくからうつくしいと)

月は見えない素顔を描くから美しいと

(おだやかなえみにさそわれて)

穏やかな笑みに誘われて

(とざしたこころとかしてゆく)

閉ざした心溶かしてゆく

(いまならなくしたことばを)

今なら失くした言葉を

(とりもどせるきがするよ)

取り戻せる気がするよ

(はじめてふれたそのぬくもり)

初めて触れたその温もり

(かわるせかいはかがやいてた)

変わる世界は輝いてた

(こころのかさぶたをはじることない)

「心の瘡蓋(かさぶた)を恥じる事ない」

(ひそんだおくびょうがはれわたる)

潜んだ臆病が晴れ渡る

(それはむいしきさえこえてひかれる)

それは無意識さえ超えて惹かれる

(ちかすぎるひかりにめをほそめ)

近過ぎる光に瞳(め)を細め

(あなたならこわくないよ)

あなたなら怖くないよ

(ひとりふるえあるいたよみちも)

独り震え歩いた夜道も

(あすへみちびいてくれる)

明日へ導いてくれる

(つきはみえないすがおにげんそうをかくしてると)

月は見えない素顔に幻想を隠してると

(やさしいそのえみにつられて)

優しいその笑みにつられて

(いいかけたことばのみこんだ)

言いかけた言葉飲み込んだ

(いまならなくしたことばを)

今なら失くした言葉を

(あなたへおくれるでしょう)

あなたへ贈れるでしょう

(かたくとざしたせかいなのに)

固く閉ざした世界なのに

(かわらないでとねがっていた)

変わらないでと願っていた

(それはゆめのように)

それは夢のように

(みらいをつむぎゆく)

未来を紡ぎゆく

(やわらかなひかりにふたりつつまれて)

柔らかな光に二人包まれて

(ことばかわすゆうき)

言葉交わす勇気

(そっとせなかおされた)

そっと背中押された

(もうおそれないよ)

もう恐れないよ

(つきのみえないすがおをあなたとえがいてみたい)

月の見えない素顔をあなたと描いてみたい

(うるさいほどにむねがなって)

うるさい程に胸が鳴って

(ひとみをみたすあついおもい)

瞳を満たす熱い想い

(いまならなくしたことばを)

今なら失くした言葉を

(とりもどせるきがするよ)

取り戻せる気がするよ

(あこがれにふれたあのひから)

憧れに触れたあの日から

(みえるせかいはかがやいてた)

見える世界は輝いてた

(みちてかけるつきは)

満ちて欠ける月は

(きょうもほほえむ)

今日も微笑む