Eve

(ひとめをきにしてきたいるかしょーきみはさんぐらすとはっとをつけたまま)

人目を気にして来たイルカショー君はサングラスとハットをつけたまま

(かわいいけれどとうたされるわじだいがあわなくなるからよ)

「可愛いけれど淘汰されるわ時代が合わなくなるからよ」

(でぃなーでたべたらむのすてーききみはやさいをすべてのこした)

ディナーで食べたラムのステーキ君は野菜を全て残した

(おいしいけれどかわりがでるわじだいがあわなくなるからよ)

「美味しいけれど代わりがでるわ時代が合わなくなるからよ」

(つめたいこえとうらはらにきみはこばんだことがない)

冷たい声と裏腹に君は拒んだ事がない

(まがまがしいことばをのみこんでぼくはきみにかおをうずめる)

禍々しい言葉を飲み込んで僕は君に顔を埋める

(すきだけどあってはいけないせいげんのなかでうしなっていくもの)

好きだけど在ってはいけない制限の中で失っていくもの

(ぼくらはきっとあってはいけないせいげんのなかでまもられたもの)

僕らはきっと会ってはいけない制限の中で守られたもの

(こばめるほどこうきじゃないきみがきえるまでぼくはずっと)

拒める程高貴じゃない君が消えるまで僕はずっと

(れいとしょーくらがりでゆびをからめるぶつぎをかもしたもんだいさく)

レイトショー暗がりで指を絡める物議を醸した問題作

(しげきてきだけどきせいされるわじだいがあわなくなるからよ)

「刺激的だけど規制されるわ時代が合わなくなるからよ」

(いつのひからかぼくはきみのむじゅんをしてきしない)

いつの日からか僕は君の矛盾を指摘しない

(ぼくにすこしもりてんがないからそうだねとまたぼくはほほえむ)

僕に少しも利点がないから「そうだね」とまた僕は微笑む

(すきだけどおもってはいけないこのじょうねつがうばいさっていったもの)

好きだけど想ってはいけないこの情熱が奪い去っていったもの

(すきだからぼくはいてはいけないこのあきらめがまもってくれたもの)

好きだから僕はいてはいけないこの諦めが守ってくれたもの

(こわれるほどせんさいじゃないきみのようにこわれられたらどんなに)

壊れるほど繊細じゃない君のように壊れられたらどんなに

(いとおしさがにくしみにかわりそんけいがけいべつにかわっていっても)

愛しさが憎しみに変わり尊敬が軽蔑に変わっていっても

(なのにまだむねをしめつける)

なのにまだ胸を締め付ける

(はなからしらなきゃよかったんだこのきんだんのかじつ)

端から知らなきゃ良かったんだこの禁断の果実

(すきだけどあってはいけないせいげんのなかでうしなっていくもの)

好きだけど在ってはいけない制限の中で失っていくもの

(ぼくらはきっとあってはいけないせいげんのなかでまもられたもの)

僕らはきっと会ってはいけない制限の中で守られたもの

(こばめるほどこうきじゃないきみがきえるまでぼくはずっと)

拒める程高貴じゃない君が消えるまで僕はずっと