北極星～ポラリス～

(みあげよういまあのぽらりすを)

見上げよう　今　あの北極星を

(このしんぞうはこころをもたず)

この心臓は心を持たず

(ねむれないときをきざむだけだよ)

眠れない時を刻むだけだよ

(りょうてでつちをかきあつめたあのひとのことばまでうめやしない)

両手で土を掻き集めた　あの人の言葉まで埋めやしない

(ぜんしんこそじょうずにからだをむしばんでいく)

善心こそ上手に体を蝕んでいく

(ごらんごらんよあのぽらりすを)

ごらん　ごらんよ　あの北極星を

(うらのめとりあをひろげたら)

ウラノメトリアをひろげたら

(よごれたてのひらがきてんだとおしえてくれる)

汚れた手のひらが起点だと教えてくれる

(さがせさがせよこのさむぞらにあなたのむるいなかがやきで)

探せ　探せよ　この寒空にあなたの無類な輝きで

(わずかにざひょうをうしなわずにここにいるのだ)

わずかに座標を失わずにここにいるのだ

(このあしあとはだれのなみだか)

この足跡は誰の涙か

(ぬれたじめんながされないでいくよ)

濡れた地面　流されないでいくよ

(うしなうことがつよみであると)

失うことが強みであると

(このせかいのせつりとぎゃっこうしておよいでゆく)

この世界の摂理と逆行して泳いでゆく

(あなたがかたりつないだもの)

あなたが語り繋いだもの

(ごらんごらんよあのぽらりすを)

ごらん　ごらんよ　あの北極星を

(あなたがしんわとなったとき)

あなたが神話となった時

(このせいざえずはあかいてんでむすばれていく)

この星座絵図は紅い点で結ばれていく

(ひかれひかれよまふゆになぜかほたるのまぼろしみていた)

光れ　光れよ　真冬になぜか蛍の幻想みていた

(たびがおわるときにこのよるのよこがおしるはず)

旅が終わる瞬間にこの夜の横顔知るはず

(さずけよういまあのぽらりすを)

授けよう　今　あの北極星を

(たかみをめざしたぽらりすをあおげ)

高みを目指した北極星を仰げ

(ごらんごらんよあのぽらりすを)

ごらん　ごらんよ　あの北極星を

(うらのめとりあをひろげたら)

ウラノメトリアをひろげたら

(よごれたてのひらがきてんだとおしえてくれる)

汚れた手のひらが起点だと教えてくれる

(さがせさがせよこのさむぞらにあなたのむるいなかがやきで)

探せ　探せよ　この寒空にあなたの無類な輝きで

(わずかにざひょうをうしなわずここにいるのだ)

わずかに座標を失わずここにいるのだ