アリアドネ

(たんじゅんなことばできみをうばいさってさあうれしくなんてないくせに)

単純な言葉で君を奪いさってさあ　嬉しくなんてないくせに

(あいなんてもういいっててをのばしたぼくをさげすむようにわらってよ)

愛なんてもういいって手を伸ばした僕を　蔑むように　嗤ってよ

(どうやってみてもじかんはとまんないしせいとうかしてきずあとをつくる)

どうやってみても時間はとまんないし　正当化して傷跡を作る

(ほうしょくなじだいはなにをもとめなんだいばかりふやしてる)

飽食な時代は何を求め　難題ばかり増やしてる

(こどくなときをなにがみたすのきかなくなっていくこううつざい)

孤独な時を何が満たすの？　効かなくなっていく抗欝剤

(あれもこれもとほしがるけれどそんなこころだけうずいてく)

あれもこれもと欲しがるけれど　そんな心だけ疼いてく

(たんじゅんなことばできみをうばいさってさあうれしくなんてないくせに)

単純な言葉で君を奪いさってさあ　嬉しくなんてないくせに

(あいなんてもういいっててをのばしたぼくをさげすむようにわらってよ)

愛なんてもういいって手を伸ばした僕を　蔑むように　嗤ってよ

(えんてんかのなかひざしがくるいだしてどこまでだってついてくるようで)

炎天下の中日差しが狂いだして　どこまでだって付いてくる様で

(ああもうやだなってつぶやきがまわるなんかいめだっけかこんなむねやけは)

ああもうやだなって呟きが廻る　何回目だっけか　こんな胸焼けは

(そうだゆめにしちゃえばなにもこわくなんてないだろう)

そうだ　夢にしちゃえば　何も怖くなんてないだろう

(ながれたあせがうそにまみれてよごれたいろをおとしていく)

流れた汗が　嘘にまみれて汚れた色を落としていく

(かんたんなしこうかいろこのてでかきかえてぬりつぶせばきげきのようだ)

簡単な思考回路この手で書き換えて　塗りつぶせば喜劇のようだ

(そうやってかさなってぼくはきしんでいくどんなおとかきかせてよ)

そうやって重なって僕は軋んでいく　どんな心音か　聴かせてよ

(ゆうやみがかげをおとしふらついたさきのあすふぁると)

夕闇が影を落とし　ふらついた先のアスファルト

(ねえもしもあしたがなくてそれでもぼくはまようのかな？)

ねえもしも明日がなくて　それでも僕は迷うのかな？

(たんじゅんなことばでぼくらはからまってありあどねのいとにもにて)

単純な言葉で僕達は絡まって　アリアドネの糸にも似て

(あいなんてしるしがどこかにあるとしてそんなもんじゃほどけないよ)

愛なんてしるしがどこかにあるとして　そんなもんじゃ　解けないよ

(ねぇしこうかいろこのてでかきかえてぬりつぶせばきげきのようだ)

ねぇ　思考回路この手で書き換えて　塗りつぶせば喜劇のようだ

(そうやってかさなってきょうもきしんでゆくきみのおとをきかせてよ)

そうやって重なって今日も軋んでゆく　君の心音を　聴かせてよ