腐乱人形の夢

(とけいのはりをながめ)

時計の針を眺め

(ありきたりのながれるひび)

在り来たりの流れる日々

(あまいこうちゃのかおり)

甘い紅茶の香り

(こどもだましきらいなのよ)

子供だまし　嫌いなのよ

(おそとであそびたいわ)

お外で遊びたいわ

(へやのすみでかがやくはね)

部屋の隅で輝く羽

(こわれたおにんぎょうも)

壊れたお人形も

(いっしょにわるつをおどりませんか)

一緒に円舞曲を踊りませんか

(ちかづいてくるうれいのよる)

近づいてくる憂いの夜

(おもいをつつみこんでわたし)

想いを包み込んで　私

(しかくいこのせかいで)

四角いこの世界で

(しあわせのかたちをさがしてる)

幸せの形を探してる

(もとめたかんじょうが)

求めた感情が

(とわのやみにのまれた)

永遠の闇に飲まれた

(こわしてこわされた)

壊して壊された

(きょうきとこいのそのおはなしは)

狂気と恋のそのお話は

(きっときっとわたしには)

きっときっと　私には

(すくいはないのでしょう)

救いは無いのでしょう

(とびらのそとをながめ)

扉の外を眺め

(おもいはせてながれるひび)

想い馳せて流れる日々

(あわいこいのめいろも)

淡い恋の迷路も

(そっとうすれてむにかえるの)

そっと薄れて　無に還るの

(いっしょにあそびましょうか)

一緒に遊びましょうか？

(へやのすみではばたくはね)

部屋の隅で羽ばたく羽

(かわいいおにんぎょうも)

可愛いお人形も

(いっしょにおもちゃであそびませんか)

一緒に玩具で遊びませんか

(がまんできないうれいのとき)

我慢できない憂いの時

(あなたもつつみこんだ)

あなたも包み込んだ

(わたし)

私

(くるったこのせかいで)

狂ったこの世界で

(あかつきのよぞらをながめても)

紅月の夜空を眺めても

(もとめたあいじょうが)

求めた愛情が

(とわのやみをてらした)

永遠の闇を照らした

(どこまでもいっしょよ)

どこまでも一緒よ

(きょうきとあいのこのおはなしは)

狂気と愛のこのお話は

(きっときっとこのせかいに)

きっときっとこの世界に

(すくいはないのでしょう)

救いは無いのでしょう

(ふわふわのおにんぎょう)

ふわふわのお人形

(あたたかくてやわらかい)

温かくてやわらかい

(おままごとあそびましょう)

おままごと 遊びましょう

(ふわふわのくものうえ)

ふわふわの雲の上

(いっしょにおひるねをしましょ)

一緒にお昼寝をしましょ

(おそらをとびながら)

お空を飛びながら

(おどりましょ)

踊りましょ

(あそんでよ)

遊んでよ

(いますぐ)

今すぐ

(さかさまのびょうしん)

逆さまの秒針

(とらわれてくちはてたおひめさま)

囚われて朽ち果てたお姫様

(さいたはなのなまえも)

裂いた花の名前も

(しらないままでおどる)

知らないままで踊る

(くるったこのせかいで)

狂ったこの世界で

(あかつきのよぞらをながめても)

紅月の夜空を眺めても

(あふれでたこのかんじょうは)

溢れ出たこの感情は

(きょうきのあかにして)

狂気の赤にして！

(ごめんね)

「ごめんね」

(くるったこのせかいで)

狂ったこの世界で

(あなたとふたりでわらいたい)

あなたと二人で笑いたい

(もとめたけつまつは)

求めた結末は

(とわのやみにのまれた)

永遠の闇に飲まれた

(これからもいっしょよ)

これからも一緒よ

(きょうきとあいのこのおはなしは)

狂気と愛のこのお話は

(きっときっとわたしたち)

きっときっと 私たち

(すくいはないのでしょう)

救いは無いのでしょう