恋情詩歌

(いえぬことばのかずをかぞえてみては)

言えぬ言葉の数を数えてみては

(ひふひふみみよいつむななやと)

(一二、一二三三四、五六七八と)

(ちいさなこのりょうてじゃかぞえきれない)

小さなこの両手じゃ数えきれない

(あいのうたがいまもうまれ)

愛の唄が今も生まれ

(あたまかくしていても)

頭隠していても

(つのもしっぽもかくせないとめられない)

角も尻尾も隠せない止められない

(のぞいてはくもがくれおとめのれんじょうしいか)

覗いては雲隠れ乙女の恋情詩歌

(きづかずにきがついてよ)

気づかずに気がついてよ

(ひめごとこころはごがつのやみそのむこうでまいおどる)

秘め事心は五月の闇　その向こうで舞い踊る

(こいしたうきみへとつたうように)

恋、慕う君へと伝うように

(そばできこえてしまうほどなりひびく)

側で聞こえてしまう程鳴り響く

(どきどっきんどどきっどきどっきんどどきっ)

(ドキドッキンドドキッ！ドキドッキンドドキッ！)

(こころふさいでもますばかりで)

心塞いでも増すばかりで

(くらくらするほどのかんじょう)

クラクラする程の感情

(めせんそらしてみても)

目線逸らしてみても

(つのもしっぽもかくせないとめられない)

角も尻尾も隠せない止められない

(ゆめみてはくもこえておとめのれんじょうしいか)

夢見ては雲超えて乙女の恋情詩歌

(あいさずにあいしていてよ)

愛さずに愛していてよ

(うらはらこころはごがつのやみそのむこうになにをみる)

裏腹心は五月の闇　その向こうに何を見る

(あいしたうきみへととどくように)

愛、慕う君へと届くように

(まごころのおにびそっとともす)

真心の鬼火そっと灯す

(あいらぶゆうのかずひからせば)

アイラブユウの数光らせば

(ばかしてあげましょうほらむちゅう)

化かしてあげましょうほら夢中

(ささげるものならからくちで)

捧げるものなら辛口で

(たかくこえあげりゃさああつまれ)

高く声あげりゃさあ集まれ

(どこにいたってとおくひびかせ)

どこに居たって遠く響かせ

(もののけおとめのさんにんしゅう)

物の怪乙女の三人衆

(そこのけそこのけわれらがとおる)

そこのけそこのけ我等が通る

(ねがえばいつかははれよと)

願えばいつかは晴れよと

(やみにかくせしこいごころ)

闇に隠せし恋心

(くものきれまにあかりさす)

雲の切れ間に明かりさす

(いまこのときに)

今この時に

(みつめればかくしてはおけないれんじょうしいか)

見つめれば隠してはおけない恋情詩歌

(ふれないでだきよせてよ)

触れないで抱き寄せてよ

(すなおになれたらごがつのやみきみだけにうたううたを)

素直になれたら五月の闇　君だけに歌う詩を

(こいしたうきみへとつたうように)

恋、慕う君へと伝うように

(あいしたうきみへととどくように)

愛、慕う君へと届くように