ガラスの仮面セリフ(マヤVS速水真澄)１

(むらさきのばらのひとそうだいつもおおきなげきじょうにはきていたみたい)

紫のバラの人…！そうだ　いつも大きな劇場には来ていたみたい…！

(あたしやります)

あたし　やります！

(よほどぼくにかまわれるのがいやらしいなともあれぶたいはぶじせいこうにおわった)

よほど僕にかまわれるのが嫌らしいな　ともあれ舞台は無事成功に終わった

(とちゅうのはぷにんぐをよくのりきってくれたよ)

途中のハプニングをよく乗り切ってくれたよ

(あいてがあゆみさんだったからだわ)

相手が亜弓さんだったからだわ

(あたしあのばめんをなんとかのりきろうとひっしになってえんぎしているつもりで)

あたし…あの場面をなんとか乗り切ろうと必死になって演技しているつもりで

(なんのことはないひめかわあゆみのぺーすにのせられていたってわけか)

なんのことはない姫川亜弓のペースに乗せられていたってわけか

(あなたがしんせつそうなかおをしてなにをいってもあたしだまされませんからね)

あなたが親切そうな顔をして何を言ってもあたし騙されませんからね！

(ひれつなてをつかってのぞみどおりになったでしょ)

卑劣な手を使って望みどおりになったでしょ！

(げきだんつきかげはつぶれてせんせいはにゅういんあとはくれないてんにょのじょうえんけんをうばうばかりでしょ)

劇団つきかげは潰れて先生は入院！後は「紅天女」の上演権を奪うばかりでしょ

(そうだそのとおりだきみたちなどどうなってもかまわん)

そうだ…そのとおりだ　君たちなどどうなってもかまわん

(どんなてをつかってもおれはじぶんのほしいものをてにいれるだけだ)

どんな手を使っても俺は自分の欲しいものを手に入れるだけだ…！

(どうだこういえばおきにめしたか)

どうだ　こう言えばお気に召したか？

(ひどいなんてひどいひとうわさどおりのれいけつかんだいっきらいなんていやなやつ)

ひどい…！なんてひどい人！噂どおりの冷血漢！大っ嫌い　なんて嫌なやつ！

(たとえしんだってあんなひとのおもいどおりにだけはなるもんですか)

たとえ死んだってあんな人の思い通りにだけはなるもんですか！

(ああむちゃなこだむちゃでなきゃすじだてもしらないでぶたいにでたりはしない)

ああ無茶な子だ…　無茶でなきゃ筋立ても知らないで舞台に出たりはしない…

(いままであんなしょうじょにであったことがない)

今まであんな少女に出会ったことがない

(ほうぼくにあいにきてくれたの)

ほう　僕に会いにきてくれたの

(ちがいますこのなかでむらさきのばらをもってくるまにのったひとがいないかとおもってあたし)

違います　この中で紫のバラを持って車に乗った人がいないかと思ってあたし…

(むらさきのばらなんのことだここにいるのはぼくとぼくのぶかたちだ)

紫のバラ？　何のことだ？　ここにいるのは僕と僕の部下達だ

(かげでいつもあたしのことみまもってくれているあたしのふぁんなんです)

陰でいつもあたしのこと見守ってくれているあたしのファンなんです…

(あってかんしゃのきもちをつたえたいといつもおもっているのだけれど)

会って感謝の気持ちを伝えたいといつも思っているのだけれど

(きょうもうけつけにむらさきのばらがとどいていたのいそいでげんかんへとんでいったけれどいなくて)

今日も受付に紫のバラが届いていたの急いで玄関へ飛んでいったけれどいなくて

(それはざんねんだったねぼくのくるまにそういうひとはのってはいなかったよ)

それは残念だったね　僕の車にそういう人は乗ってはいなかったよ

(ここへくるまえじょゆうをひとりのせたのだがかのじょがはなたばをやまほどかかえていた)

ここへ来る前女優を一人乗せたのだが彼女が花束を山ほど抱えていた

(なかにめずらしいむらさきのばらもすうほんまじっていたからそれがくるまのなかにおちたんだろう)

中に珍しい紫のバラも数本混じっていたからそれが車の中に落ちたんだろう

(そのひとがすがたをあらわさないのはきっとじじょうがあるんだろうへたにせんさくしないほうがいい)

その人が姿を現さないのはきっと事情があるんだろう下手に詮索しない方がいい

(いったいどんなじじょうがあたしはどんなひとだってかまわない)

一体どんな事情が?!　あたしはどんな人だってかまわない！

(こんなにしんせつにしてくれているひとにひとことおれいをいいたいだけなのに)

こんなに親切にしてくれている人に一言お礼を言いたいだけなのに

(そのひともわかっているよきっと)

その人もわかっているよ　きっと…

(こっちをむいたらどうだちびちゃんだいとげいのうのはやみますみがはなしかけてるんだぞ)

こっちを向いたらどうだチビちゃん　大都芸能の速水真澄が話しかけてるんだぞ

(れいぎもしらんのかげいのうかいじゃあいさつやれいぎはえんぎよりだいじなことだぞ)

礼儀も知らんのか　芸能界じゃ挨拶や礼儀は演技より大事なことだぞ！

(いくらさいのうがあってもひとにきらわれたらこのせかいじゃいきてはいけん)

いくら才能があっても人に嫌われたらこの世界じゃ生きてはいけん

(おれがきらいならそれでかまわん)

俺が嫌いならそれでかまわん

(しかししじょうをおもてにだすなとくにかんけいしゃはだいじにしろ)

しかし私情を表に出すな　特に関係者は大事にしろ！

(いいかそれができないようではこのせかいでいきてはいけんぞよくおぼえておけ)

いいか！それができないようではこの世界で生きてはいけんぞ！よく覚えておけ

(おちゃでもおいれしましょうかおきゃくさま)

お茶でもお入れしましょうか　お客様

(うここんにちはごきげんよろしゅうそのごおかわりもないようで)

う…！こ　こんにちは　ごきげんよろしゅう…　その後おかわりもないようで

(なにがおかしいんですかちゃんとあいさつしてるのに)

何がおかしいんですか！ちゃんと挨拶してるのに！

(いやこれはしつれいごていねいなあいさついたみいります)

いや　これは失礼　ごていねいな挨拶いたみいります

(おいしそうなたいやきだねぼくにもひとつごちそうしてもらえませんか)

美味しそうなたい焼きだね　僕にも一つごちそうしてもらえませんか？

(なぜそんなにえんげきにむちゅうになるそんなにすきなのかたにんをえんじることが)

なぜそんなに演劇に夢中になる？そんなに好きなのか？他人を演じることが

(もっとらくでしあわせなじぶんじしんのじんせいをえんじたいとはおもわないのか)

もっと楽で幸せな自分自身の人生を演じたいとは思わないのか？

(わからないあたしにはなにがしあわせでなにがそうでないかわかっているのは)

わからない…あたしには　何が幸せで何がそうでないか　わかっているのは

(おしばいをしているとなんだかむねのなかがあつくなってゆうきがわいてくるの)

お芝居をしているとなんだか胸の中が熱くなって勇気が湧いてくるの

(あああたしにはこれができるんだっておもいがからだじゅうをかけめぐって)

ああ　あたしにはこれができるんだって思いが体中を駆け巡って

(あああたしはいきてるんだなってきがするのわかっているのはそれだけなの)

ああ　あたしは生きてるんだなって気がするの　わかっているのはそれだけなの

(うらやましいたいやきをありがとうなつかしいあじだったよこどものころよくたべたんだ)

羨ましい…たい焼きをありがとう　懐かしい味だったよ子供の頃よく食べたんだ

(ききちがいかしらいまうらやましいってたしか)

聞き違いかしら…？今　羨ましい…って…　たしか…