化け猫/キタニタツヤ
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歌詞(問題文)
(きみをなでてかおをうずめて)
君を撫でて 顔を埋めて
(ふきげんなつらでにらまれたいな)
不機嫌な面で睨まれたいな
(ろじうらにきえてくきみの)
路地裏に消えてく君の
(ふたまたのしっぽもいとおしい)
二股のしっぽも愛おしい
(ぼくのことをじっとみつめるのに)
僕のことをじっと見つめるのに
(かめらをむけたらめをそむけるの)
カメラを向けたら目を背けるの
(からすのぬればとおなじいろ)
烏の濡れ羽と同じ色
(あしおともたてずよるにとけた)
足音も立てず夜に溶けた
(あいそのないきみはばけねこ)
愛想のない君は化け猫
(がらすのひとみにあかいまんげつがうつった)
ガラスの瞳に赤い満月が映った
(あいぞううずまくまちのろじうらで)
愛憎渦巻く街の路地裏で
(とりころされてもかまわないよ)
取り殺されても構わないよ
(ふりかえらないきみのかみ)
振り返らない君の髪
(むちゅうでおいかけてきづかぬまに)
夢中で追いかけて気づかぬ間に
(ろじうらねじれてくりびどー)
路地裏、ねじれてくリビドー
(まよいこんでしまってもうおしまい)
迷い込んでしまってもう終い
(ぼくはきづくいとしいわれたしっぽに)
僕は気づく、愛しい割れたしっぽに
(いつのまにむすうにのたうつへび)
いつの間に無数にのたうつ蛇
(ただしくよごれてくきみを)
正しく汚れてく君を
(あいもかわらないままにめでた)
あいも変わらないままに愛でた
(あいそのないきみはばけねこ)
愛想のない君は化け猫
(からかうみたいにきばをみせてわらって)
揶揄うみたいに牙を見せて笑って
(さいぼうひとつさえのこらないように)
細胞ひとつさえ残らないように
(くいころされておわりがいいな)
食い殺されて終わりがいいな
(さびしいとねこなでごえでないて)
寂しいと猫撫で声で鳴いて
(しょうにんとにくをかる)
承認と肉を狩る
(みたされたあとには)
満たされた後には
(しろいちとあかいみるくのうみだけ)
白い血と赤いミルクの海だけ
(きまぐれによるとたわむれ)
気まぐれに夜と戯れ
(ぐれいのひとのむれからはぐれ)
灰色の人の群れからはぐれ
(だれにもなつかないきみのおおきなあくび)
誰にも懐かない君の大きなあくび
(ぼくにはまぶしい)
僕には眩しい
(おもわせぶりにわらってうばっていったぜんぶ)
思わせぶりに笑って奪っていった全部
(そうやってばかされた)
そうやって化かされた
(あいそのないきみはばけねこ)
愛想のない君は化け猫
(ただのいちどもかいならせはしなくて)
ただの一度も飼い慣らせはしなくて
(はいぼくしゃとしてきみにれいしたい)
敗北者として君に隷したい
(くびわをつけるのはぼくのほうだね)
首輪をつけるのは僕の方だね
(あいそのないきみはばけねこ)
愛想のない君は化け猫
(がらすのひとみにあかいまんげつがうつった)
ガラスの瞳に赤い満月が映った
(あいぞううずまくまちのろじうらで)
愛憎渦巻く街の路地裏で
(とりころされてもかまわないよ)
取り殺されても構わないよ