レイラ

(いつもとおなじゆめでめざめるわんるーむ)

いつもと同じ夢で目覚めるワンルーム

(いつもとおなじじかんにあらーむならして)

いつもと同じ時間にアラーム鳴らして

(かわりばえのないこーでねぐせをとかして)

変わり映えのないコーデ　寝癖を梳かして

(かぎをかけてへやをでるの)

鍵をかけて部屋を出るの

(せかいがぜろになっていくとしがすぎて)

世界がゼロになって幾年が過ぎて

(ひびわれたあすふぁるとのうえを)

ヒビ割れたアスファルトの上を

(ころばないようにまよわなようにゆっくりとあるく)

転ばないように迷わなようにゆっくりと歩く

(もうこれいじょうきずつきたくないから)

もうこれ以上傷つきたくないから

(れいらきみがいないこのまちは)

レイラ　君がいないこの街は

(ただしさもあやまちもぜんぶうそにみえるんだ)

正しさも誤ちも全部嘘に見えるんだ

(やすらかにねむるひまで)

安らかに眠る日まで

(かくされたおもかげをさがしながら)

隠された面影を探しながら

(ひとりいきる)

独り生きる

(ぬけがらのびるのかげかくれていきをのむ)

抜け殻のビルの影　隠れて息を呑む

(よるになればやつらがまたぼくをさがして)

夜になれば奴等がまた僕を探して

(いたみのないらくえんまでつれてこうとするんだ)

痛みのない楽園まで連れてこうとするんだ

(いやだいやだまだきみをまっていたい)

嫌だ　嫌だ　まだ君を待っていたい

(せかいがくるいだしてまともなひとなど)

世界が狂い出してまともな人など

(どこにもいないばけものだらけ)

どこにもいないバケモノだらけ

(すくいのてもきぼうのうたもしんじるのをやめた)

救いの手も希望の詩も信じるのをやめた

(もうこれいじょうだまされたくないから)

もうこれ以上騙されたくないから

(れいらきみがいないこのまちを)

レイラ　君がいないこの街を

(あいしてもにくんでもぜんぶまがいものなんだ)

愛しても憎んでも全部紛い物なんだ

(もうなにもうばわれないように)

もう何も奪われないように

(きみからのおくりものそれいがいはすてた)

君からの贈り物それ以外は棄てた

(れいらきみのなまえもそのかおも)

レイラ　君の名前もその顔も

(いつかぜんぶわすれてしまうのかな)

いつか全部忘れてしまうのかな

(どうかかすかにのこるぬくもりは)

どうか微かに残る温もりは

(きえないできえないで)

消えないで　消えないで

(おねがいおねがい)

お願い　お願い

(れいらきみがいないこのまちは)

レイラ　君がいないこの街は

(ただしさもあやまちもぜんぶうそにみえるんだ)

正しさも誤ちも全部嘘に見えるんだ

(やすらかにねむるひまで)

安らかに眠る日まで

(かくされたおもかげをさがしながら)

隠された面影を探しながら

(れいらきみがくれたやさしさも)

レイラ　君がくれた優しさも

(かなしみもくるしみもぜんぶうけとめてくんだ)

悲しみも苦しみも全部受け止めてくんだ

(ぼくだけしかいないせかい)

僕だけしかいない世界

(とざされたかごのなかよあけがくる)

閉ざされた籠の中夜明けが来る

(れいらくちはてたざんがいのまちで)

レイラ　朽ち果てた残骸の街で

(れいらあのひてをつないであるいたみちで)

レイラ　あの日手をつないで歩いた道で

(れいらわらいあってないておこったきおくのかたすみで)

レイラ　笑い合って泣いて怒った記憶の片隅で

(ひとりいきる)

独り生きる

(いきるいきる)

生きる　生きる