日々(吉田山田)

(おじいさんはおばあさんと)

おじいさんはおばあさんと

(めをあわせあまりしゃべらない)

目を合わせ あまり喋らない

(よりそってきたつきひのなか)

寄り添ってきた月日の中

(ただしあわせばかりじゃなかったんだ)

ただ幸せばかりじゃなかったんだ

(ぶあついがらすめがねてのひらのしわ)

分厚いガラス眼鏡 手のひらのしわ

(しゃしんにはうつらないおもいで)

写真には写らない思い出

(わらいだすふたり)

笑い出す二人

(であったひこいにきづいたひ)

出逢った日 恋に気付いた日

(けっこんしたひわかれたいとおもったひ)

結婚した日 別れたいと思った日

(こどもをだいたひてをはなれたひ)

子供を抱いた日 手を離れた日

(あふれるなみだよこれはしあわせなひび)

溢れる涙よ これは幸せな日々

(おじいさんはおばあさんを)

おじいさんはおばあさんを

(よぶときもなまえじゃよばない)

呼ぶときも 名前じゃ呼ばない

(おこったかおがいつものかお)

おこった顔がいつもの顔

(ただうれしいときにはくちぶえふく)

ただ嬉しい時には口笛ふく

(おきにいりのにっとぼう)

お気に入りのニット帽

(おばあさんがあんだ)

おばあさんが編んだ

(こどものころのように)

子供のころのように

(ありがとうがつたえられない)

ありがとうが伝えられない

(なかせたひいえをでていったひ)

泣かせた日 家を出て行った日

(だきあえたひせをむけてねむったひ)

抱き合えた日 背を向けて眠った日

(きぼうをもたせたひそれをうらんだひ)

希望を持たせた日 それを恨んだ日

(あふれるなみだよやけにでこぼこなひび)

溢れる涙よ やけにデコボコな日々

(おじいさんはからだをこわして)

おじいさんは からだをこわして

(おばあさんはひとりないた)

おばあさんは 独り泣いた

(つたえなくちゃたいせつなきもち)

伝えなくちゃ大切な気持ち

(いつもまいにちほんとうに)

いつも毎日本当に

(であったひこいにきづいたひ)

出逢った日 恋に気付いた日

(けっこんしたひわかれたいとおもったひ)

結婚した日 別れたいと思った日

(こどもをだいたひてをはなれたひ)

子供を抱いた日 手を離れた日

(あふれるなみだよこれはしあわせなひび)

溢れる涙よ これは幸せな日々

(なみだのかずだけきっとしあわせなひび)

涙の数だけ きっと幸せな日々