幻影

(ゆめのゆくえはね)

夢の行方はね、

(めをつぶればずっとつづいて)

目を瞑ればずっと続いて

(あなたがのぞむなら)

あなたが望むなら

(ここにいるよ)

ここにいるよ

(きえてしまいそうなうそも)

消えてしまいそうな嘘も

(かさねつづけてはね)

重ね続けてはね

(いろをまし)

色を増し

(きづけばなによりも)

気付けば何よりも当たり前で

(いっしょにかたよせて)

一緒に片寄せて

(なきわらいたのしくすごしたひびは)

泣き笑い楽しく過ごした日々は

(ああ)

嗚呼

(それはかすかできえそうな)

それは幽かで消えそうな

(たしかにみえるげんえい)

確かに見える幻影

(あてさきもなくただたださまよいうたって)

宛先もなくただたださまよい歌って

(かぜまかせゆらいで)

風まかせ揺らいで

(とおくながされようとも)

遠く流されようとも

(だれかのためにかなでようか)

誰かのために奏でようか

(いまでもこのおとがとどきますように)

今でもこの音が届きますように

(とうめいなかるさで)

透明な軽さで

(つなぎとめていくきおくを)

つなぎとめていく記憶を

(あなたがのぞむなら)

あなたが望むなら

(そばにいるよ)

そばにいるよ

(それはまやかしでも)

それはまやかしでも

(たとえようもなくほんとうで)

例えようもなく本当で

(すくわれたじかんがしんじつだろう)

救われた時間が真実だろう

(またたくまのやみに)

瞬く間の闇に

(とざしたみらいをつつみこむように)

閉ざした未来を包み込むように

(ああ)

嗚呼

(それはかすかできえそうな)

それは幽かで消えそうな

(たしかにみえるげんえい)

確かに見える幻影

(いろどるひびにおもいはせかこにうたうよ)

彩る日々に思い馳せ過去に歌うよ

(わすれじのおもいよ)

忘れじの思いよ

(どうかきえないでおくれ)

どうか消えないでおくれ

(いつぞやのそらにほらまたゆめをみよう)

いつぞやの空にほらまた夢を見よう

(かざらないりそうきょう)

飾らない理想郷

(なくしたはなをいやすように)

無くした花を癒すように

(ああかたどられた)

ああかたどられた

(そのてはいまもあたたかい)

その手は今もあたたかい

(まがいもなくきずなだった)

紛いもなく絆だった

(それはかすかできえそうな)

それは幽かで消えそうな

(たしかにみえるげんえい)

確かに見える幻影

(いくあてもなくあなたのとなり)

行くあてもなくあなたの隣

(こどくなとばりをはらすためにさわぐよ)

孤独な帳を晴らすために騒ぐよ

(ありしひのままわらえますように)

在りし日のまま笑えますように

(そうだろう)

そうだろう

(さわごううたおうもとめたせかいはここに)

騒ごう歌おう求めた世界はここに

(あなたがえがいた)

あなたが描いた

(おきざりのゆめのしんふぉにー)

置き去りの夢の交響曲

(いびつでゆがんだげんえいだろうとも)

いびつで歪んだ幻影だろうとも

(だれかのためにかなでるから)

誰かのために奏でるから

(またむかしのようにさわぎあおう)

また昔のように騒ぎ合おう

(いまもまだここにいるから)

今もまだここに居るから