ヤンキーボーイ・ヤンキーガール

(きっとみらいはむくわれないばるぶじょうきばっとあんだーぐらうんど)

きっと未来は報われない　バルブ　蒸気　バット　アンダーグラウンド

(けんせいくらったはくへいせんだってこえはのみこまれた)

牽制（けんせい）食らった　白兵戦だって　声は飲み込まれた

(きっとせかいにのぞみはないおとなたちのこったりそう)

きっと世界に望みはない　大人達の凝った理想

(じゅんすいぐちょくなこぶしひとつでうそをさばいてからをわって)

純粋愚直な拳（こぶし）一つで　嘘を裁いて　殻を割って

(からむないとらいどいさむわこうどちのりのりんしょうりのりうむ)

絡むナイトライド　勇む若人（わこうど）　血糊（ちのり）の臨床　リノリウム

(きみにとってゆがんだこのまちはずるさにかんげんされる)

君にとって　歪（ゆが）んだこの街は　狡（ずる）さに還元される

(きたいなんてないんだすさんだこうろいいわけばっかりうまくなる)

期待なんてないんだ　荒（すさ）んだ航路　言い訳ばっかり　上手くなる

(どんかんなあいのせんそうでまいにち、ほうふくしよう。)

鈍感な愛の戦争で　毎日、報復しよう。

(なんどなぐってさっきだって「きみのせいぎはなんなの？」って)

何度殴って　殺気立って　「君の正義はなんなの？」って

(ねえやんきーぼーいやんきーがーる！こえからしほえてみな)

ねえ　ヤンキーボーイ　ヤンキーガール！　声枯らし　吠えてみな

(ぜんぶなぐってわすれたってかわりにきずがおぼえてるから)

全部殴って　忘れたって　代わりに傷が覚えてるから

(ねえやんきーぼーいやんきーがーるまっすぐとどくだろう)

ねえ　ヤンキーボーイ　ヤンキーガール　真っ直ぐ届くだろう

(こうかしたのととうらくがきのらせんおれたでんちゅうにとうじりょくせん)

高架下の徒党　ラクガキの螺旋　折れた電柱に　等磁力線

(おばけとんねるにすぷれーかんのしがいさあぶりょくこうそうのじゅんびを)

お化けトンネルに　スプレー缶の死骸　さあ武力抗争の準備を

(がなるゆうしてっせんいかくのたいどうつばぜりあいめんちぎりに)

がなる有刺鉄線　威嚇の胎動　鍔（つば）迫り合い　メンチ義理に

(８０ばんせんとりかえしのつかないことをこわがってた)

80番線　取り返しのつかないことを怖がってた

(さめぬたいおんふかくみたしたれっとうもどることないそのこころ)

冷めぬ体温　深く満たした劣等　戻ることないその心

(かれくさってなによりうたがわないあしたをねがった)

枯れ腐って　何より疑わない　明日を願った

(かちとぷらいどぷらぐとらいとゆめからさめてしまうまえに)

価値とプライド　プラグとライト　夢から冷めてしまう前に

(ねえやんきーぼーいやんきーがーる！かようちのようにすすめ)

ねえ　ヤンキーボーイ　ヤンキーガール！　通う血のように進め

(あせたふぃるむのあおじゃしんもおとなになってしまうまえに)

褪（あ）せたフィルムの青写真も　大人になってしまう前に

(ねえやんきーぼーいやんきーがーる！なにかをのこしてみたい)

ねえ　ヤンキーボーイ　ヤンキーガール！　何かを残してみたい

(ねそべるおくじょうなみだをぬぐってかくした)

寝そべる屋上　涙を拭（ぬぐ）って隠した

(すなおになれないまませいじつなまま)

素直になれないまま　誠実なまま

(おまえのこぶしはもうよごれてしまった)

{(お前の拳はもう汚れてしまった)}

(だれにももうとどかない)

{(誰にも もう届かない)}

(じゅんすいさのかけらもないむくさのかけらもない)

{(純粋さの欠片もない 無垢さの欠片もない)}

(そんなつよさなんか)

{(そんな強さなんか)}

(せいぎじゃない！)

{(正義じゃない！)}

(なんどなぐってさっきだって「きみのせいぎはなんなの？」って)

何度殴って　殺気立って　「君の正義はなんなの？」って

(ねえやんきーぼーいやんきーがーるだれかとわらっていたい)

ねえ　ヤンキーボーイ　ヤンキーガール　誰かと笑っていたい

(あしたもあさっても。)

明日も　明後日も。

(なんどなぐられたおれてもぼくはあさひがみたい)

何度殴られ倒れても　僕は朝日が見たい

(ねえやんきーぼーいやんきーがーるじぶんでせおうから)

ねえ　ヤンキーボーイ　ヤンキーガール　自分で背負うから

(きみのみらいはよごさせない！)

君の未来は汚させない！