暗夜航路

(なんのためにあるのだろう)

何のために在るのだろう

(かんじょうなどはとうにくさって)

感情などはとうに腐って

(のろわれたみずにしずんだ)

のろわれた水に沈んだ

(よぶとりははるかとおくて)

呼ぶ鳥は遥か遠くて

(きざしすらないままにさけんだとてむなしくなるだけ)

兆しすらないままに叫んだとて　虚しくなるだけ

(なんどでもゆめにみるひかりなんてまぼろしでしょ)

何度でも夢に見る光なんて　幻でしょ

(ゆくあてのないたびじくらやみのなかひとり)

行くあてのない旅路　暗闇の中一人

(すくわれるはずもないとわにこのうみに)

救われるはずも無い　永久にこの海に

(たることもしらぬままおろかにほをすすめる)

足る事も知らぬまま　愚かに歩を進める

(いつまでつづけるのかあえるそのひまで)

いつまで続けるのか　会えるその日まで

(ありたくてあるわけじゃない)

在りたくて在るわけじゃない

(ほろびかたすらわからないだけ)

滅び方すら分からないだけ

(りんねにもどれるのなら)

輪廻に戻れるのなら

(ちりときえてもかまわない)

塵と消えても構わない

(このうみにしばられていみきらわれてすべてをなくした)

この海に縛られて忌み嫌われて　全てを失くした

(みれんなどないはずのめからなみだこぼれおちた)

未練などないはずの眼から涙　こぼれ落ちた

(ゆくあてのないたびじくらやみのなかひとり)

行くあてのない旅路　暗闇の中一人

(すくわれるはずもないとわにこのうみに)

救われるはずも無い　永久にこの海に

(たることもしらぬままおろかにほをすすめる)

足る事も知らぬまま　愚かに歩を進める

(いつまでつづけるのかあえるそのひまで)

いつまで続けるのか　会えるその日まで

(こたえがみえなくてもいずれたどりつくはず)

答えが見えなくても　いずれ辿りつくはず

(ぜつぼうのそこにあるひとひらのいのり)

絶望の底にある一片の祈り

(たることもしらぬままおろかにほをすすめる)

足る事も知らぬまま　愚かに歩を進める

(いつまでつづけるのかあえるそのひまで)

いつまで続けるのか　会えるその日まで

(おわるそのひまで)

終わるその日まで

(かえるそのひまで)

帰るその日まで