【十二国記】風の海 迷宮の岸

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プレイ回数959難易度(4.5) 2996打 長文
「風の海 迷宮の岸」から印象的な台詞や文章を抜粋しました。
全61問よりランダムで10問が出題されます。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 akm 5473 5.5 98.6% 91.9 510 7 10 2024/10/25

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問題文

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(なくくらいやったらかわいげもあるのに)

泣くくらいやったら可愛気もあるのに

(ひどくふしぎなきがした。くらとへいのあいだには、ほんのすこしのすきましかない)

ひどく不思議な気がした。倉と塀の間には、ほんの少しの隙間しかない

(せいははくだ。これはほうざんでみのったにょかいのさだめ)

姓は白だ。これは蓬山で実った女怪の定め

(ほうざんにはきせつがない。はなはねんじゅうさいてちった)

蓬山には季節がない。花は年中咲いて散った

(このよにうまれ、たいきとよんだ、そのほかにはっしたはじめてのこえはひめいだった)

この世に生まれ、泰麒と呼んだ、そのほかに発した初めての声は悲鳴だった

(きりんは、うしなわれてしまったのだ)

麒麟は、失われてしまったのだ

(やっとほうざんにまつりのきせつがきますぞえ)

やっと蓬山に祭りの季節が来ますぞえ

(おはいりなさい。ただし、わたくしのてをけっしてはなさないでくださいまし)

お入りなさい。ただし、わたくしの手を決して放さないでくださいまし

(てもとにひきよせると、そのみはなんなく、さんしのうでのなかにもがれておちた)

手許に引き寄せると、その実は難なく、汕子の腕の中に捥がれて落ちた

(こんなかみをみたのはなんびゃくねんぶりかの)

こんな髪を見たのは何百年ぶりかの

(ぼくは、うちにいてはいけなかったんだ)

ぼくは、うちにいてはいけなかったんだ

(ふりかえるとそこは、あたたかいばかりのばしょであったきがした)

振り返るとそこは、暖かいばかりの場所であった気がした

(でももう、ぼくはにどとうちにはかえれない)

でももう、ぼくは二度とうちには帰れない

(ようかはほんとうにたいきびいきだ)

蓉可は本当に泰麒贔屓だ

(いちばんのたいきびいきは、さんしだね)

一番の泰麒贔屓は、汕子だね

(きりんになってあんなふうにくびがのびたりするのはへんなきぶんがするにちがいない)

キリンになってあんなふうに首が伸びたりするのは変な気分がするに違いない

(てんぺんできないふかんぜんなきりんが、おうをえらぶことができるのだろうか)

転変できない不完全な麒麟が、王を選ぶことができるのだろうか

(にょせんたちのりょうてはいつでも、あらたにうまれおちたきりんのためにだけあるのだから)

女仙たちの両手はいつでも、新たに生まれ落ちた麒麟のためにだけあるのだから

(おふたりはおなじほうざんでおうまれになった、いわばきょうだいのようなもの)

お二人は同じ蓬山でお生まれになった、いわば兄弟のようなもの

(てをあげるのに、やりかたをききますか?あるくほうほうをならいますか?)

手を上げるのに、やり方を訊きますか?歩く方法を習いますか?

など

(ちいさなからだもほそいてあしも、べつのいきもののようでなじめない)

小さな身体も細い手足も、別の生き物のようで馴染めない

(やはりこれも、じぶんがなかせたことになるのだろうか)

やはりこれも、自分が泣かせたことになるのだろうか

(おもいだせばなにもかもがせつなくこいしかった。にわのあじさいはさいたろうか)

思い出せば何もかもが切なく恋しかった。庭の紫陽花は咲いたろうか

(まず、しせいをただすこと。これはつねにこころがけなさい)

まず、姿勢を正すこと。これは常に心懸けなさい

(しんちょくめいちょく、てんせいちせい。じんくんせいくん、ふおふだく)

神勅明勅、天清地清。神君清君、不汚不濁

(きみこうぶく、おんみょうわごう。きゅうきゅうにょりつりょう)

鬼魅降伏、陰陽和合。急急如律令

(きりんはてんのつくられたもの。てんていがかならずよいようにしてくださいます)

麒麟は天の創られたもの。天帝が必ず良いようにしてくださいます

(けいたいほはさいしょからおやさしかったです)

景台輔は最初からお優しかったです

(なんせいのほうがくから、なにかがやってくる)

南西の方角から、何かがやってくる

(ちゅうじつまでごぶじで)

中日まで御無事で

(かりにもおうがあんなかぼちゃでは、たいこくのいぎもちにおちようってもんです)

仮にも王があんな南瓜では、戴国の威儀も地に落ちようってもんです

(そのひとみのしんく。あたかもちのような)

その瞳の真紅。あたかも血のような

(ほうざんこうのございしょゆえ、けんはぬかぬ。こうにおれいもうしあげるがよい)

蓬山公の御在所ゆえ、剣は抜かぬ。公にお礼申し上げるがよい

(けんぎよりほかにとりえもありませんゆえ)

剣技よりほかに取得もありませんゆえ

(くちでそういいながら、かれがじぶんのあらゆるものにじしんをいだいているのがわかる)

口でそう言いながら、彼が自分のあらゆるものに自信を抱いているのが分かる

(けんかくといえば、いちにえんおう、ににぎょうそうといわれます)

剣客といえば、一に延王、二に驍宗と言われます

(ぼくは、りさいどのがおうさまだったらよかったな、とおもうんですけど)

ぼくは、李斎殿が王様だったらよかったな、と思うんですけど

(こうはほんとうにりさいがまいあがるようなことをいってくださる)

公は本当に李斎が舞い上がるようなことを言ってくださる

(わたしにごひゃくねんのじゅみょうがあれば、えんおうにおくれはとりません)

私に五百年の寿命があれば、延王に後れは取りません

(やさしすぎるおうはくにをまよわせるし、おくゆかしいおうはくにをみだれさせる)

優しすぎる王は国を迷わせるし、おくゆかしい王は国を乱れさせる

(たいしたじしんじゃが、おごりでないともうせるかえ)

大した自信じゃが、驕りでないと申せるかえ

(こうのおんみのあんぜんをねがうに、たいこくのたみいじょうのものがあってとおおもいか)

公の御身の安全を願うに、戴国の民以上の者があってとお思いか

(ひって、あたたかくてあかるいものですけど、あんまりつよいとこわいでしょう?)

火って、暖かくて明るいものですけど、あんまり強いと怖いでしょう?

(りんびょうとうしゃかいぢんれつぜんぎょう)

臨兵闘者皆陣列前行

(しせんがあつりょくをもつものであることを、はじめてしった)

視線が圧力を持つものであることを、初めて知った

(せんぺんばんか。そのじんじょうでないちからのあかし)

千変万化。その尋常でない力の証

(くだれ!ごうらん!!)

降れ!傲濫!!

(それにしても、みごとなきりんだ。・・・・・・むねんだな)

それにしても、見事な麒麟だ。・・・・・・無念だな

(ごじあいなされよ。みよつつがなけれときねんもうしあげる)

御自愛なされよ。御代恙なけれと祈念申し上げる

(くろにぎんとうんもをちらしたせ、しっこくのあし、しっこくのくび)

黒に銀と雲母を散らした背、漆黒の脚、漆黒の首

(つみにさしつらぬかれて、めのまえがまっくらになる)

罪に刺し貫かれて、目の前が真っ暗になる

(いっそふきつでえんぎがよかろう)

いっそ不吉で縁起がよかろう

(たいこうのいちにいわく。てんかはじんどうをもってこれをおさむべし)

太綱の一に曰く。天下は仁道をもってこれを治むべし

(おうには・・・・・・てんけいがなかったのです)

王には・・・・・・天啓がなかったのです

(なんのけいじもありませんでした。おうきもみえませんでした)

何の啓示もありませんでした。王気も見えませんでした

(どうした?たいこくのきりんは、えんになにかふくむところでもあるのか)

どうした?戴国の麒麟は、雁に何か含むところでもあるのか

(きりんはいつわりのせいやくなど、できはせぬ)

麒麟は偽りの誓約など、できはせぬ

(おうのぶんざいでみてきたようにいうんじゃねえ)

王の分際で見てきたように言うんじゃねえ

(きりんがえらんだ、まさにそのことがてんけいなのですよ)

麒麟が選んだ、まさにそのことが天啓なのですよ

(おうのそばにいることがうれしくないきりんはいないし、)

王のそばにいることが嬉しくない麒麟はいないし、

(おうとわかれることがつらくないきりんもいない)

王と別れることが辛くない麒麟もいない

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