ア.ダルトチルドレン

(あいされたかっただけなんです)

愛されたかっただけなんです。

(まぎれもないぱぱとままに)

紛れもないパパとママに

(なぐられようがけられようが)

殴られようが蹴られようが

(ぼくはあいされたかったんです)

僕は愛されたかったんです。

(えがおでいつもかくしました)

笑顔でいつも隠しました。

(あなたにほめてもらうために)

あなたに褒めてもらうために。

(あなたがわたしのすべてだと)

「あなたが私の全て」だと、

(いってくれるひをまっていた)

言ってくれる日を待っていた。

(じぶんだけちがうきがした)

自分だけ、違う気がした

(それじゃきょうもやさしいふりを)

それじゃ今日も優しいふりを。

(あいされたい)

「愛されたい」

(きょうにすがるようにぼくは)

今日に縋るように僕は、

(いきたいしにたいをくりかえしてさ)

「行きたい」「死にたい」を繰り返してさ

(あいまいにすすんでくしたりがおでみにくいかおをかくす)

曖昧に進んでくしたり顔で醜い顔を隠す。

(かわれない)

「変われない」

(きょうもひとりなんだろう)

今日も一人なんだろう。

(だれもかれもなにもしんじてないからさ)

誰も彼も何も信じてないからさ。

(もくてきはただひとつ)

目的はただひとつ。

(あなただけがすべてと)

「あなただけが全て」と

(いわれたいだけだ)

言われたいだけだ。

(きらわれないようにつくろった)

嫌われないように繕った

(えがおでともだちができた)

笑顔で友達ができた。

(つくろうあいてはちがったが)

繕う相手は違ったが

(こころからうれしかったんだ)

心から嬉しかったんだ。

(それからすこしづつじぶんが)

それから少しづつ自分が

(きたなくくろく)

汚く、黒く、

(おもえてきて)

思えてきて

(うまくしゃべれなくなっていた)

うまくしゃべれなくなっていた

(きづけばみんなはなれていった)

気づけばみんな離れていった。

(じぶんだけちがうだなんて)

自分だけ違うだなんて

(なんかうらやましくなっていて)

なんか羨ましくなっていて

(しんじゃえ)

「死んじゃえ」

(もうだいきらいだぼくはもうまわりとちがう)

もう大嫌いだ僕はもう周りと違う、

(ばけものにおもえてきて)

化け物に思えてきて。

(しょうじきしんどいけどたすけてなんて)

正直しんどいけど助けてなんて

(ただめいわくだろ)

ただ迷惑だろ？

(からいやってさけんでしまえたら)

辛いやって叫んでしまえたら

(どれほどきがらくにいきられるんだろう)

どれほど気が楽に生きられるんだろう。

(そんなことしたってさ)

そんな事したってさ、

(だれもがすどおり)

誰もが素通り。

(じぶんのことばっかり)

自分のことばっかり。

(ぼくだっておなじように)

僕だって。同じように。

(あいのあるいえにうまれて)

愛のある家に生まれて

(わらいあって)

笑いあって、

(いきててよかったね)

「生きててよかったね」

(ってすなおにいいあえて)

って素直に言い合えて

(かわらないきょうよおわって)

変わらない今日よ終わって。

(かわれないきょうよおわって)

変われない今日よ終わって。

(あいされたい)

「愛されたい」

(なんてわらえないけど)

なんてわらえないけど

(なにもできないままでおとなになってゆく)

なにもできないままで大人になってゆく。

(あいまいにきづいてく)

曖昧に気づいてく。

(したりがおもできなくなってゆく)

したり顔も出来なくなってゆく

(かわれないきょうがくるしくってさ)

変われない今日が苦しくってさ

(だれもかれもなにもしんじられなくてさ)

誰も彼も何も信じられなくてさ。

(とうとういっちゃうのさ。)

とうとう言っちゃうのさ。

(あいされてるくせに)

「愛されてるくせに！」

(あいされたかっただけなんです)

愛されたかっただけなんです。

(まぎれもないぱぱとままに)

紛れもないパパとママに

(なぐられようがけられようが)

殴られようが蹴られようが

(あいされたかっただけなんです)

愛されたかっただけなんです。

(もうもどれないきがしますが)

もう戻れない気がしますが、

(おとなになってしまいますが)

大人になってしまいますが、

(ぼくはひとりでいきてくから)

僕は一人で生きてくから、

(どうかせめてわらっていきて)

どうかせめて笑って生きて。