前期試験タイピング_生物工学科

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(おとこはれいのごとく、)

男は例のごとく、

(にやにやわらっている。)

ニヤニヤ笑っている。

(そのくせことばつきは)

そのくせ言葉つきは

(どこまでもおちついている。)

どこまでも落ち着いている。

(どうもけんとうがつかないから、)

どうも見当が付かないから、

(あいてになるのをやめてだまってしまった。)

相手になるのをやめて黙ってしまった。

(するとおとこが、こういった。)

すると男が、こう言った。

(くまもとよりとうきょうはひろい。)

熊本より東京は広い。

(とうきょうよりにほんはひろい。)

東京より日本は広い。

(にほんよりでちょっときったが、)

日本よりでちょっと切ったが、

(さんしろうのかおをみるとみみをかたむけている。)

三四郎の顔を見ると耳を傾けている。

(「にほんよりあたまのなかのほうがひろいでしょう」といった。)

「日本より頭の中のほうが広いでしょう」と言った。

(とらわれちゃだめだ。)

とらわれちゃだめだ。

(いくらにほんのためをおもったってひいきのひきたおしになるばかりだ)

いくら日本のためを思ったって贔屓の引き倒しになるばかりだ

(このことばをきいたとき、)

この言葉を聞いた時、

(さんしろうはしんじつにくまもとをでたようなこころもちがした。)

三四郎は真実に熊本を出たような心持ちがした。

(どうじにくまもとにいたときのじぶんはひじょうにひきょうであったとさとった。)

同時に熊本にいた時の自分は非常に卑怯であったと悟った。

(そのばんさんしろうはとうきょうについた。)

その晩三四郎は東京に着いた。

(ひげのおとこはわかれるときまでなまえをあかさなかった。)

髭の男は別れる時まで名前を明かさなかった。

(さんしろうはとうきょうへつきさえすれば、)

三四郎は東京へ着きさえすれば、

など

(このくらいのおとこはいたるところにいるものとしんじて、)

このくらいの男は到る所にいるものと信じて、

(べつにせいめいをたずねようともしなかった。)

べつに姓名を尋ねようともしなかった。

(さんしろうがとうきょうでおどろいたものはたくさんある。)

三四郎が東京で驚いたものはたくさんある。

(だいいちでんしゃがなるのでおどろいた。)

第一電車が鳴るので驚いた。

(つぎにまるのうちでおどろいた。)

次に丸の内で驚いた。

(すべてのものがはかいされつつあるようにみえる。)

すべての物が破壊されつつあるようにみえる。

(そうしてすべてのものがまたどうじにけんせつされつつあるようにみえる。)

そうしてすべての物がまた同時に建設されつつあるようにみえる。

(たいへんなうごきかたである。)

たいへんな動き方である。

(さんしろうはまったくおどろいた。)

三四郎はまったく驚いた。

(いままでのがくもんはこのおどろきをよぼうするうえにおいて、ばいやくほどのこうのうもなかった。)

今までの学問はこの驚きを予防するうえにおいて、売薬ほどの効能もなかった。

(さんしろうのじしんはこのおどろきとともによんわりがたげんきゃくした。)

三四郎の自信はこの驚きとともに四割がた減却した。

(ふゆかいでたまらない。)

不愉快でたまらない。

(このげきれつなかつどうそのものがとりもなおさずげんじつせかいだとすると、)

この劇烈な活動そのものがとりもなおさず現実世界だとすると、

(じぶんがきょうまでのせいかつはげんじつせかいにこうごうも)

自分が今日までの生活は現実世界に毫ごうも

(せっしょくしていないことになる。)

接触していないことになる。

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