メテオ

(まよなか　かなでる)

真夜中 奏でる

(とけいのつぶやき)

時計のつぶやき

(ちくたくとゆめの)

チクタクと夢の

(はじまりをつげる)

はじまりを告げる

(でこぼこのまちを)

凸凹の街を

(ながむくものうえ)

眺む雲の上

(かすかにひらめく)

微かにひらめく

(まいごのおとずれ)

迷子の訪れ

(ぼくらはきみをさがしながらうたうよ)

僕らは君を探しながら唄うよ

(とおくおもうこえがいつかとどけられるように)

遠く想う声がいつか届けられるように

(ほしのながれるよるに)

星の流れる夜に

(きたかぜがとおりをふきぬけ)

北風が通りを吹き抜け

(まちびとからたよりはなく)

待ち人から便りはなく

(あくるひをえがくだけ)

明くる日を描くだけ

(ほしはねがいをのせて)

星は願いを乗せて

(あのそらをしずかにちりゆき)

あの空を静かに散り行き

(ぼくたちはねむりのなかで)

僕たちは眠りのなかで

(しあわせなゆめをみる)

幸せな夢を見る

(あらたにひとすじ)

新たに一筋

(くもつむぎのびる)

雲紡ぎ伸びる

(きらきら　むすうの)

キラキラ 無数の

(ひかりがうまれて)

光が生まれて

(あしおと　よびごえ)

足音 呼び声

(だれもがめざめる)

誰もが目覚める

(いくつものねがいを)

いくつもの願いを

(こよいたくすだろう)

今宵託すだろう

(あなたのことはあえなくてもわかるよ)

あなたのことは会えなくても分かるよ

(とおいまちでおなじあめにうたれたたずんでる)

遠い街で同じ雨に打たれ佇んでる

(ほしのふりそそぐよる)

星の降り注ぐ夜

(あめのおと　こえをのみこんで)

雨の音 声を飲み込んで

(ぼくたちはねむれないまま)

僕たちは眠れないまま

(かがやくそらをみてた)

輝く空を見てた

(ほしくずのなないろと)

星屑の七色と

(ざわめきがだいちにひびいて)

ざわめきが大地に響いて

(みだれさいたはなびのように)

乱れ咲いた花火のように

(そらをまうかみふぶき)

空を舞う紙吹雪

(がいとうのすとろぼと)

外灯のストロボと

(はもんのようにひろがるくも)

波紋のように広がる雲

(うかぶみず　ゆらめくかみ)

浮かぶ水 ゆらめく髪

(とりたちのむれはとびさり)

鳥たちの群れは飛び去り

(まるできせきをよかんし)

まるで奇跡を予感し

(とびおきたかのようなおさなごのせを)

飛び起きたかのような幼子の背を

(つつむははのゆびさきがふるえている)

包む母の指先が震えている

(ぼくはただたちつくし)

僕はただ立ち尽くし

(ねぼけながらきおくをめぐる)

寝ぼけながら記憶を巡る

(あゆんだじかんのすべてが)

歩んだ時間のすべてが

(ここによみがえったいま)

ここに蘇った今

(うごきだしたはぐるまに)

動き出した歯車に

(このみをうばわれるときまで)

この身を奪われるときまで

(つよく　ただつよく　あなたをおもってる)

強く ただ強く あなたを想ってる

(ほしのふりそそぐよる)

星の降り注ぐ夜

(きたかぜがひのこをはこんで)

北風が光の粉を運んで

(ぼくたちはねむれないまま)

僕たちは眠れないまま

(あくるひをねがうだけ)

明くる日を願うだけ

(ほしくずのなきごえと)

星屑の泣き声と

(みみなりがさいごにとぎれて)

耳鳴りが最期に途切れて

(おとのないけしきのなかで)

音のない景色のなかで

(おわらないゆめをみる)

終わらない夢を見る

(ほしのふりそそぐよる)

星の降り注ぐ夜

(ちいさなりょうてをにぎれば)

小さな両手を握れば

(ほしはとおくのそらへ)

星は遠くの空へ

(ぼくらのねがいをとどけて)

僕らの願いを届けて

(しあわせなあさをよぶ)

幸せな朝を呼ぶ