月に夢哀にあなた

(であったしゅんかんにうんめいがともった)

出逢った瞬間に運命が灯った

(かぜにゆらぎきえそうにあわく)

風に揺らぎ消えそうに淡く

(あなたがこいだったわたしはあいだった)

あなたが恋だった　私は哀だった

(このてがくうをきるほどとおく)

この手が空を切るほど遠く

(よるにさいたかたれんぼよ)

夜に咲いた方恋慕よ

(みつめるだけであきたりず)

見つめるだけで飽き足りず

(なぜなぜなぜもとめた)

何故　何故　何故　求めた

(つのるせつなさもうなんべんの)

募る切なさもう何遍の

(つきのはるかをうたにしただろう)

月の遥かを歌にしただろう

(こいにてつがくなぞらえながら)

恋に哲学擬えながら

(ねいろそえてもとどかぬことを)

音色添えても届かぬことを

(おもいしるほどくるおしい)

想い知るほど　狂おしい

(あいしてるどくのようにしみる)

愛してる　毒のように沁みる

(あのひであってなければ)

あの日出逢ってなければ

(はなのないひびいきようと)

華のない日々生きようと

(なげきをしらなかった)

嘆きを知らなかった

(そらにまうまんげきょうのように)

空に舞う万華鏡のように

(よごとあなたにみせられ)

夜毎あなたに魅せられ

(まどわされたこのまごころよ)

惑わされたこの真心よ

(つきのゆめはかなたこんやあいはあなた)

月の夢は彼方　今夜哀はあなた

(こいはいたずらめばえたのなら)

恋は悪戯　芽生えたのなら

(そのとけいをもとにもどせない)

その時計を元に戻せない

(いえぬいたみがあいのへだたり)

癒えぬ痛みが愛の隔たり

(うめるすべなくああむせびなく)

埋める術なく　嗚呼咽び泣く

(おぼろいろのたかねのはな)

朧色の高嶺の花

(つみとるゆめをみるたびに)

摘み取る夢を見るたびに

(またまたまたさいなむ)

また　また　また　苛む

(ただのひとたびこのかつぼうを)

唯のひとたびこの渇望を

(みちたつきよにかなえうるなら)

満ちた月夜に叶え得うるなら

(そのせつなをとわにおもうほど)

その刹那を永遠に想うほど

(おわりをしらぬあいをかなでよう)

終劇を知らぬ　愛を奏でよう

(ただいちずにくちづけ)

只一途に　口づけ

(うんめいをしんじられますか)

運命を信じられますか

(くもがそらをとざしても)

雲が空を閉ざしても

(かれんなひかりまもるため)

可憐な光護る為

(うまれてきたとちかう)

生まれてきたと誓う

(かくされたつきのうらにもし)

隠された月の裏にもし

(ほんとうのあなたのこころ)

本当のあなたの心

(うちあけるときをのぞむなら)

打ち明ける刻を望むなら

(つきのゆめをさまそう)

月の夢を醒まそう

(こんやあいにゆくよ)

今夜逢いに行くよ

(あいしてるみつのようにしみる)

愛してる　蜜のように沁みる

(あのひであってなければ)

あの日出逢ってなければ

(あれはてたじだいたえしのぶ)

荒れ果てた時代　耐え忍ぶ

(ゆうきもしらなかった)

勇気も知らなかった

(そらにまうまんげきょうのように)

空に舞う万華鏡のように

(よごとあなたにみせられ)

夜毎あなたに魅せられ

(いまをいきるこのまごころよ)

今を生きるこの真心よ

(つきのゆめはかなたこんやあいはあなた)

月の夢は彼方　今夜愛はあなた