前夜祭の呪文 mayuko

(はじまりのよびごえはよるにとけて)

はじまりの呼声は夜に融けて

(おしまいのうたごえはおりのなかに)

おしまいの歌声は檻の中に

(やさしくおかしくしずめてひびけ)

優しくお菓子く沈めて響け

(もうもくにごうよくにもういっかいを)

盲目に強欲にもう一回を

(つなぐつなげはんぷくはんぷく)

繋ぐ繋げ反復反復

(「ｗｉ’ｏ　ｗｉ’ｏ　ｙｈ　ｖａ　ｑｈａ　ｇｗｅｎ」)

「wi'o wi'o yh va qha gwen」

(ならうならえはんぷくはんぷく)

倣う倣え反復反復

(「ｕ’ｏ　ｕ’ｏ　ｋｈ　ｖａ　ｑｈａ　ｇｗｅｎ」)

「u'o u'o kh va qha gwen」

(またおわらないゆめを)

また終わらない夢を

(ついでついではなげすてるんだ)

継いで接いでは投げ捨てるんだ

(もういっかいをなんかいだってさ)

もう一回を何回だってさ

(ｂｏｏ－ｇｈｅｅ－ｒａ－ｔａ－ｔａ)

Boo-Ghee-Ra-Ta-Ta

(あそぼう！おどれ！)

遊ぼう！踊れ！

(ｗｏｏ－ｇｈｅｅ－ｒａ－ｔａ－ｔａ)

Woo-Ghee-Ra-Ta-Ta

(ようこそ！)

ようこそ！

(おりのせかいはさめない「かぎをかけてすててしまえ」)

檻の世界は覚めない「鍵をかけて捨ててしまえ」

(どこにもいけやしないさおわらないままよるへ)

どこにも行けやしないさ終わらないまま夜へ

(ｂｏｏ－ｇｈｅｅ－ｒａ－ｔａ－ｔａ)

Boo-Ghee-Ra-Ta-Ta

(あさなんてもうわすれたでしょう？)

朝なんてもう忘れたでしょう？

(やわくあまいまほうはとうにとけて)

柔く甘い魔法は疾うに融けて

(こわれたつきをひとかけらよせあつめてはうんととくべつに)

壊れた月をひとかけら寄せ集めてはうんと特別に

(したててこさえてふくんでころがして)

仕立ててこさえて含んで転がして

(わるつのかろやかさに　　さよならはとおく)

ワルツの軽やかさに　　　さよならは遠く

(のせてあじわう　　　　　おわらないゆめ)

乗せて味わう　　　　　　終わらない夢

(ねじれたあまさに　　　　どうかこのまま)

ねじれた甘さに　　　　　どうかこのまま

(よいしれたきみはもう　　あまさだけを)

酔いしれた君はもう　　　甘さだけを

(ゆめのあちらがわに　　　えいえんにくりかえして)

夢のあちら側に　　　　　永遠に繰り返して

(じゅもんをとなえてけーじをつくれぶちこんでやれ)

呪文を唱えて檻を創れぶち込んでやれ

(せかいはおかしだらけだ)

世界はおかしだらけだ

(じゅもんをとなえてけーじをとじろちょんぎってやれ)

呪文を唱えて檻を閉じろちょんぎってやれ

(あいずでとびこめ)

合図で飛び込め

(しずんでったおつきさまころげてったいしころ)

沈んでったおつきさま転げてったいしころ

(ゆがんでったやくそくごとつぶしてかきまぜた)

歪んでった約束ごと潰してかきまぜた

(すきまをうめてふさいでたのしいきょうだけくりかえすんだ)

隙間を埋めて塞いで楽しい今日だけ繰り返すんだ

(あしたをぜんぶくろくくろくぬりつぶして)

明日を全部黒く黒く塗り潰して

(ほらごらん！)

ほらご覧！

(かぼちゃあたまのぐんたいがぱれーどだ)

南瓜頭の軍隊が行進だ

(まざっていったってわかりゃしないさ)

混ざって行ったってわかりゃしないさ

(はやく！はやく！おくれるな！)

早く！早く！遅れるな！

(そうさくりぬいたあたまには)

そうさくりぬいた頭には

(おかしだけつめこみゃよい)

おかしだけ詰め込みゃ良い

(ぬいつけたしんぞうからは)

縫い付けた心臓からは

(ｔｒｉｃｋ　ｏｒ　ｔｒｅａｔ　だけきざめばいいさ)

trick or treat だけ刻めば良いさ

(さいていなよるをさいあくなゆめを)

最低な夜を最悪な夢を

(さいじょうのごちそうを)

最上のご馳走を

(かなしいおとぎばなしはかなたへと)

悲しいおとぎ話は彼方へと

(あたまにはおとがはねまわる)

頭に羽音が跳ね回る

(いつかのふたりは)

いつかのふたりは

(きげきをまわせひげきをおかせさんげきをやどせ)

喜劇をまわせ悲劇をおかせ惨劇をやどせ

(もうきづいたでしょう？)

もう気付いたでしょう？

(ｂｏｏ－ｇｈｅｅ－ｒａ－ｔａ－ｔａ)

Boo-Ghee-Ra-Ta-Ta

(がなれわめけや)

がなれ叫けや

(ｗｏｏ－ｇｈｅｅ－ｒａ－ｔａ－ｔａ)

Woo-Ghee-Ra-Ta-Ta

(おどりくるって)

踊り狂って

(おっしんださきにはじまりがあるのさ)

おっ死んだ先に始まりがあるのさ

(つかめさそえかこえおとせかぎをかけろ)

掴め誘え囲え落とせ鍵を掛けろ

(ｂｏｏ－ｇｈｅｅ－ｒａ－ｔａ－ｔａ)

Boo-Ghee-Ra-Ta-Ta

(つどえならべや)

集え並べや

(ｗｏｏ－ｇｈｅｅ－ｒａ－ｔａ－ｔａ)

Woo-Ghee-Ra-Ta-Ta

(つめこんだおかしのかずだけゆめをみるのさ)

詰め込んだおかしの数だけ夢を見るのさ

(じょおうにくちづけを)

女王に口付けを

(さいこうのはろうぃんに！)

最高の前夜祭に！