流星群

(つきがあかりをわすれたひ)

月が明かりを忘れた日

(つめたいそのてをぎゅっとして)

冷たいその手をぎゅっとして

(ちきゅうのかげにとびこんで)

地球の影に飛び込んで

(みえないえがおをみていた)

見えない笑顔を見ていた

(どちらかためいきをおとした)

どちらかため息を落とした

(あいずみたいにみあげた)

合図みたいに見上げた

(そらはくもってふさいでいる)

空は曇って塞いでいる

(りゅうせいぐんきょくだいのよる)

流星群　極大の夜

(じかんとまったようなきがして)

時間止まったような気がして

(きもちばかりあふれて)

気持ちばかり溢れて

(いつのまにかことばわすれてしまった)

いつの間にか言葉忘れてしまった

(こんなまほうのようなよるに)

こんな魔法のような夜に

(きみといっしょでよかった)

君と一緒でよかった

(みぎてにふれたおんどが)

右手に触れた温度が

(あかりになった)

明りになった

(そのえがおのむこうがわのほうから)

その笑顔の向こう側の方から

(なきごえがきこえちゃった)

泣き声が聞こえちゃった

(ながれぼしよりもみたいから)

流れ星よりも見たいから

(わからないようにさがしている)

解らないように　探している

(あまりにもしずかだったから)

あまりにも静かだったから

(いろんなことをおもいだす)

いろんな事を思い出す

(ひとつひとつていねいに)

ひとつひとつ丁寧に

(こころのなかでふくらんだ)

心の中で膨らんだ

(いたみはやっぱりつよいから)

痛みはやっぱり強いから

(なによりもおおきくそだって)

なによりも大きく育って

(ちきゅうのかげにひろがって)

地球の影に広がって

(ぼくのむねまでいたかった)

僕の胸まで痛かった

(だれもきにもとめない)

誰も気にも止めない

(にげだしたっておわない)

逃げ出したって追わない

(ぼくらがこのままきえたとしても)

僕らがこのまま　消えたとしても

(ださなくたっておおきなこえ)

出さなくたって大きな声

(そこからここにひびくよ)

そこからここに響くよ

(これほどにいとしいこえを)

これほどに愛しい声を

(みにくいだなんて)

醜いだなんて

(あのくものむこうがわのぜんぶが)

あの雲の向こう側の全部が

(きみのなかにあるんだよ)

君の中にあるんだよ

(たとえだれをきずつけても)

たとえ誰を傷付けても

(きみはきみをまもってほしい)

君は君を守って欲しい

(それからためいきをおとした)

それからため息を落とした

(つめたいそのてがあつかった)

冷たいその手が熱かった

(うつむいたぼくらのまうえの)

俯いた僕らの真上の

(すきまをひかりがながれた)

隙間を光が流れた

(こんなまほうのようなよるに)

こんな魔法のような夜に

(ようやくきみとであえた)

ようやく君と出会えた

(たとえきみをきずつけても)

たとえ君を傷付けても

(みつけたかった)

見つけたかった

(あのくものむこうがわのぜんぶが)

あの雲の向こう側の全部が

(きみのなかにあるんだよ)

君の中にあるんだよ

(ぼくのみたかったぜんぶが)

僕の見たかった全部が

(えがおをこえてこぼれたよ)

笑顔を越えて　零れたよ

(しんじたことばがちからをなくしても)

信じた言葉が力を失くしても

(じぶんがじぶんをみとめられなくても)

自分が自分を認められなくても

(あつめてきたほしがくだけてきえても)

集めてきた星が砕けて消えても

(そこからここにひびくよ)

そこからここに響くよ

(まっすぐなみちでまよったときは)

真っ直ぐな道で迷った時は

(それでもいかなきゃいけないときは)

それでも行かなきゃいけない時は

(ぼくのみたかったほしかったぜんぶが)

僕の見たかった　欲しかった全部が

(きみのなかにあるんだよ)

君の中にあるんだよ