郷愁千夜物語

(すすきがかぜにゆれ)

薄が風に揺れ

(さびしさをかなでるねいろ)

淋しさを奏でる音色

(まぶたにやきついた)

瞼に焼き付いた

(かなしみはいまもあざやかで)

悲しみは今も鮮やかで

(つきのひかりをせに)

月の光を背に

(おわれてのがれたてんまつ)

追われて逃れた顛末

(つがいのしかばねを)

番いの屍を

(とむらうさんげのぎ)

弔う散華の儀

(ながれながされたどりついて)

流れ流され辿り着いて

(こころやすらぐあんどのちで)

心安らぐ安堵の地で

(かがやくほしぞらみあげては)

輝く星空 見上げては

(なみだにあけくれた)

涙に明け暮れた

(さらばいとしきものたちよ)

さらば愛しき者達よ

(くおんにわすれえぬきおく)

久遠に忘れ得ぬ記憶

(いつもこのむねに)

いつもこの胸に

(だいていつくしみ)

抱いて慈しみ

(こころふかくきざみながら)

心深く刻みながら

(きょうしゅうせんやでそまるあかすみよ)

郷愁千夜で染まる緋墨夜

(にどとひきかえせないものがたりと)

ニ度と引き返せない物語と

(はるかだいぎんがえがきゆために)

遥か大銀河 描き行く為に

(ちよのわかれかくごきめる)

千代の別れ 覚悟決める

(かなたにおもいをはせて)

彼方に想いを馳せて

(あきぜみのなきごえ)

秋蝉の鳴き声

(ささやぶにひびきわたった)

笹薮に響き渡った

(なつかしきゆうぐれ)

懐かしき夕暮れ

(せつなさはいまもいろあせない)

切なさは今も色褪せない

(こよいもたけすみの)

今宵も竹炭の

(かおりをたきしめたのしむ)

香りを焚き染め愉しむ

(えんがわにすわって)

縁側に座って

(ふたりかたりあかす)

ニ人語り明かす

(あれからいくとせのつきひを)

あれから幾年の月日を

(いたずらにかさねずあゆんだ)

いたずらに重ねず歩んだ

(あらなみをなんどものりこえ)

荒波を何度も乗り越え

(やみもくぐりぬけた)

闇もくぐり抜けた

(さればたがいにしんじあい)

されば互いに信じ合い

(くおんにはなれるまじきなか)

久遠に離るまじき仲

(どんなじだいでもともにいつくしみ)

どんな時代でも共に慈しみ

(ひとつずつよりそいながら)

ひとつずつ寄り添いながら

(きょうしゅうせんやをかけたゆめたびじ)

郷愁千夜を翔けた夢旅路

(あたらしくつむぎだすものがたりと)

新しく紡ぎ出す物語と

(はるかだいぎんがむげんにひろがる)

遥か大銀河無限に広がる

(さざれねがいてんにとどけ)

さざれ願い天に届け

(ひとえにおもいをよせて)

偏に想いを寄せて

(めぐりめぐってまたであうさ)

廻り廻ってまた出逢うさ

(うんめいにみをゆだねたなら)

運命に身を委ねたなら

(はるかにつづきゆくせかいへ)

遥かに続きゆく世界へ

(ただつきすすめばいい)

ただ突き進めばいい

(さらばいとしきものたちよ)

さらば愛しき者達よ

(くおんにわすれえぬきおく)

久遠に忘れ得ぬ記憶

(いつもこのむねに)

いつもこの胸に

(だいていつくしみ)

抱いて慈しみ

(こころふかくきざみながら)

心深く刻みながら

(きょうしゅうせんやでそまるあかすみよ)

郷愁千夜で染まる緋墨夜

(にどとひきかえせないものがたりと)

ニ度と引き返せない物語と

(はるかだいぎんがえがきゆくために)

遥か大銀河 描き行く為に

(ちよのわかれかくごきめる)

千代の別れ 覚悟決める

(かなたにおもいをはせて)

彼方に想いを馳せて

(さざれねがいてんにとどけ)

さざれ願い 天に届け

(ひとえにおもいをよせて)

偏に想いを寄せて…