ゲスの極み乙女。　Ink

(でんしゃのまどからみるはいきがすがゆらぐまちなみはきょうもあじけない)

電車の窓から見る排気ガスが揺らぐ街並みは今日も味気ない

(いろみをけしてやりたいしょうどうにかられるけどおれはなにもできない)

色味を消してやりたい衝動に駆られるけど、俺は何も出来ない

(なにもできやしない)

何も出来やしない

(けっきょくおれはくやしさをおくびにもださずに)

結局俺は悔しさをおくびにも出さずに

(めをつぶってつりかわをつよくつよくつよくにぎりしめた)

目を瞑ってつり革を強く強く強く握りしめた

(はじまりのきせつとおわりのきせつはどうじにきてさかいめにいるおれをおそった)

始まりの季節と終わりの季節は同時に来て、境目にいる俺を襲った

(ふらすとれーしょんをかかえこんだまま)

フラストレーションを抱え込んだまま

(あじけなさをきめこんでくらしのなかにかくれた)

味気なさを決め込んで暮らしの中に隠れた

(でもきづいたらとうめいながらすけーすのなかにおれはいて)

でも気付いたら透明なガラスケースの中に俺はいて、

(ひょうじょうがないせいじかみたいなせいじかじゃないやつらにかこまれてたんだ)

表情がない政治家みたいな政治家じゃない奴らに囲まれてたんだ

(ｉｎｋｉｎｋｉｎｋｉｎｋぬりたかったらどうぞぬってくれ)

Ink　Ink　Ink　Ink　塗りたかったらどうぞ塗ってくれ

(ｉｎｋｉｎｋｉｎｋｉｎｋとうめいじゃないほうがつごうがいい)

Ink　Ink　Ink　Ink　透明じゃない方が都合がいい

(かんたんにいうばかのひょうじょうがたんたんとすうけむりでぼやけた)

簡単に言う馬鹿の表情が淡々と吸う煙でボヤけた

(うっそうとしげるばかのたいぐんをいっそうしたいいっそうしたい)

鬱蒼と茂る馬鹿の大群を一掃したい一掃したい

(かんたんにいうばかのひょうじょうがたんたんとすうけむりでぼやけた)

簡単に言う馬鹿の表情が淡々と吸う煙でボヤけた

(うっそうとしげるばかのたいぐんをいっそうしたいいっそうしたい)

鬱蒼と茂る馬鹿の大群を一掃したい一掃したい

(ななめ４５どにいとせぬほうこうにきれいにかたむいた)

斜め４５度に意図せぬ方向に綺麗に傾いた

(こんごのとうろんはどうせおれにはなにももたらさないわけですが)

今後の討論はどうせ俺には何ももたらさないわけですが、

(きっと９０どにもどることはなさそうだし)

きっと９０度に戻ることはなさそうだし

(いっそこのままをたもってほしいものです)

いっそこのままを保って欲しいものです。

(とだれにいうわけでもなくこころのなかでことばをくりかえしくりかえしおとしこんでは)

と誰に言うわけでもなく心の中で言葉を繰り返し繰り返し落とし込んでは

(なにくわぬかおでまたせいかつをおくるんです)

何食わぬ顔でまた生活を送るんです。