るり

(きづけばとおくなった)

気付けば遠くなった

(あのひのきみのこえが)

あの日の君の声が

(いまもまだぼくをつなぎとめている)

今もまだ僕を繋ぎ止めている

(あぁまぶたをとじながら)

あぁ瞼を閉じながら

(ふるいうたをきいていた)

古い歌を聴いていた

(ゆうぐれのばすていにひとりたたずむ)

夕暮れのバス停に一人佇む

(ねぇこがれたせかいなんて)

ねぇ焦がれた世界なんて

(くもりぞらみたいにかすんで)

曇り空みたいに霞んで

(でもしれでもうつくしいんだと)

でもそれでも美しいんだと

(かこになるけしきのなかわらうから)

過去になる景色の中笑うから

(るりにそまるそらはやがてやかれて)

瑠璃に染まる空はやがて焼かれて

(あけをえがいてきみをとおくへとさらう)

明けを描いて君を遠くへ攫う

(うつろうままうすれてゆくいたみが)

移ろうまま薄れてゆく痛みが

(どうしてだろうかなしくてことばもでないんだ)

どうしただろう哀しくて言葉も出ないんだ

(あぁどうかきえないでいて)

あぁどうか消えないでいて

(いまにもおちそうなそらときみをつづるから)

今にも落ちそうな空と君を綴るから

(かんせいななつこだちとはいせんがつづくみち)

閑静な夏木立と廃線が続く道

(みあげたあおのあおさがめをうばう)

見上げた青の青さが目を奪う

(あぁつながる２つのてふりそぼつかえりみち)

あぁ繋がる２つの手降り濡つ帰り道

(そのてをいつまでもはなさずにいられたなら)

その手をいつまでも離さずにいられたなら

(どんなおもいで)

どんな思いで

(どんなことばで)

どんな言葉で

(きみをつなぎとめる)

君を繋ぎ止める？

(おなじゆめものこるきずも)

同じ夢も残る傷も

(なにげないひびさえも)

何気ない日々さえも

(すべてこんなにあたたかくて)

すべてこんなにあたたかくて

(るりにそまるそらはやがてやかれて)

瑠璃に染まる空はやがて焼かれて

(あけをえがいてきみをとおくへとさらう)

明けを描いて君を遠くへと攫う

(でもわすれないきみのいきたきせつを)

でも忘れない君の生きた季節を

(きみがくれたいのちのりゆうもありかたも)

君がくれた命の理由も在り方も

(あぁもうすこしまっていて)

あぁもう少し待っていて

(ぼくはぼくをいきてみたい)

僕は僕を生きてみたい

(きみにあえるまで)

君に逢えるまで