太陽様

(のうとはいとかんとじんとすいとしんのあるせい)

脳と肺と肝と腎と膵と心の或る生

(しんとすいとじんとかんとはいとのうをくった)

心と膵と腎と肝と肺と脳を喰った

(つみもあくもすいもあまいもえいもさいもしられて)

罪も悪も酸いも甘いも叡も彩も痴られて

(たいようよ)

太陽よ

(そちみきずとりたいようのもとへ)

そちみきずとり　太陽の下へ

(さいのだんのしんのぞうはたいようのもとへ)

祭の壇の心の臓は太陽の基へ

(しんぞくまもらばそのりんりは)

しん族守らば其の倫理は

(こんじきのおそめあげた)

金色の尾　染め上げた

(のんべんだらりとってくうなり)

弄笨怠浪哩 取って喰う也

(あんよあんよじょうずこっちおいで)

あんよ　あんよ　じょうず　こっちおいで

(のんべんだらりとってくうなり)

弄笨怠浪哩 取って喰う也

(たってうえてくっていきて)

たって　うえて　くって　いきて

(ふんたらした)

吻　垂らした。

(はにほへとへほにはにほへほには)

「はにほへとへほに はにほへほには

(うんはにほへとへほにはにほへほには)

……うん、はにほへとへほに はにほへほには」

(がんとちょうとびとしんとたんとずいのあるせい)

眼と耳と鼻と唇と舌と髄の或る生

(ずいとたんとしんとびとちょうとがんをくった)

髄と舌と唇と鼻と耳と眼を喰った

(せいもぜんもほうもけんもぜんぶぜんるやまぶき)

正も善も法も権も全部漸る　山吹

(たいようよ)

太陽よ

(けんをえんをまもりぬくのだらせんにきざみこんでいらあ)

眷を縁を守り抜くのだ　螺旋に刻み込んでいらあ

(かみにはならずやならずのこんじき)

神には為らずや破落戸の金色

(ようらくのおそめあげた)

瓔珞の尾　染め上げた

(のんべんだらりとってくうなり)

弄笨怠浪哩 取って喰う也

(あいよあいよしょうずたってないて)

あいよ　あいよ　しょうず　たってないて

(のんべんだらりとってくうなり)

弄笨怠浪哩 取って喰う也

(たってうえてくっていきて)

たって　うえて　くって　いきて

(ぜんたらした)

涎　垂らした。

(ちょうじょははらからとってくわれた)

長女は腹から取って喰われた

(じなんくびからとってくわれた)

次男　首から取って喰われた

(じじょはずいからとってくわれた)

次女は髄から取って喰われた

(ちょうなんのおをじっとみていたはは)

長男の尾をじっと見ていた母

(ままあままま)

「ま……まあま、まま」

(のんべんだらりとってくうなり)

弄笨怠浪哩 取って喰う也

(まんままんまがきやこっちくんな)

まんま　まんま　がきや　こっちくんな

(のんべんだらりとってくうなり)

弄笨怠浪哩 取って喰う也

(たってうえてくっていきた)

たって　うえて　くって　いきた

(ふんひらいた)

吻　開いた。

(のんべんだらりとってくうなり)

弄笨怠浪哩 取って喰う也

(まんままんまばかだばかなんだ)

まんま　まんま　ばかだ　ばかなんだ

(のんべんだらりとってくうなり)

弄笨怠浪哩 取って喰う也

(いきていきていきて)

いきていきていきて

(いきてるあじをはんでんだ)

いきてる味を食んでんだ

(はにほへとへほにはにほへほには)

はにほへとへほに はにほへほには

(うんはにほへとへほにはにほへほには。)

……うん、はにほへとへほに はにほへほには。

(はにほへとへほにはにほへほには)

はにほへとへほに はにほへほには

(はにほへほには)

はにほへほには

(はにほへほには)

はにほへほには？

(はにほへほには)

はにほへほには？？

(はにほへ)

はにほへ……

(じゃない)

じゃない」