Sincerely Yours,

(このてがみがとどくころ、きょくにするとおもうから。)

この手紙が届く頃、曲にすると思うから。

(このおもいをかたどってきみにささぐ．．．)

この想いを象って君に捧ぐ...

(きみのねにはじめてふれたひびを)

君の音に初めて触れた日々を

(いまもおもいだすたびによぎるんだ)

今も思い出すたびに過るんだ

(「そのこえにこたえるだけのことをつむげるの？」)

「その声に応えるだけのことを紡げるの？」

(いつか、さきのみらいできみにあえたら)

いつか、先の未来で君に会えたら

(さいしょになんてこえをかけるだろう。)

最初になんて声をかけるだろう。

(それでもいまは、きみをおもってうたをおくるよ。)

それでも今は、君を想って　歌を送るよ。

(ｃａｎ　ｙｏｕ　ｓｅｅ？　ｃａｎ　ｙｏｕ　ｈｅａｒ？)

can you see?　can you hear?

(このてがみはとどいてる？きみはきっといるのだろう？)

この手紙は届いてる？　君はきっといるのだろう?

(ぼくはずっと．．．おぼえている。きみのうたにすくわれて。)

僕はずっと...覚えている。君の歌に救われて。

(おもいをことばに、きみにせんりつを。)

想いを言葉に、君に旋律を。

(めぐるそのこえでかなでたおとをきかせて)

巡るその声で奏でた音を聴かせて

(きみのそのこえがせかいのいろさえ)

君のその声が世界の色さえ

(かえてくれたから、「このひ」をむかえているよ。)

変えてくれたから、「この日」を迎えているよ。

(きみにてをひかれたこのひびのなか)

君に手を惹かれたこの日々の中

(ぼくがねがいをかぞえておもうのは)

僕が願いを数えて思うのは

(そのこえにこめたおもいがあればしりたくて)

その声に込めた想いがあれば知りたくて

(もしも、ほんとうのきみがのぞんでいない)

もしも、本当の君が望んでいない

(だれかのねがう「きみ」をえんじていたら．．．)

誰かの願う「君」を演じていたら...

(それでもいまは、おもいをきみにうたでおくるよ。)

それでも今は、想いを君に歌で贈るよ。

(ｃａｎ　ｙｏｕ　ｒｅａｄ？　ｃａｎ　ｙｏｕ　ｆｅｅｌ？)

can you read?　can you feel?

(このてがみにつめこんだ、はなたばさえとどかない。)

この手紙に詰め込んだ、花束さえ届かない。

(だからせめてこのうたを．．．うたうきみをしんじてる。)

だからせめてこの歌を...唄う君を信じてる。

(めぐるうたごえはじげんのかべさえとびこえて)

巡る歌声は次元の壁さえ飛び越えて

(いまもたしかにきこえているよ。)

今も確かに聴こえているよ。

(そしてこうやってうたをとおしたらいつでもとどいた。)

そしてこうやって歌を通したらいつでも届いた。

(たしかにそこにいるから。)

確かに其処にいるから。

(いくせんのよるの、いくおくのときを)

幾千の夜の、幾億の刻を

(めぐる１５かいめの、たった５０００にちを)

巡る15回目の、たった5000日を

(ぼくがなにものでも、このおとがあれば)

僕が何者でも、この音があれば

(きみはそのままで、ずっとそのこえで．．．)

君はそのままで、ずっとその声で...

(このてがみがとどくなら、たったひとつねがわせて．．．)

この手紙が届くなら、たったひとつ願わせて...

(このことばをかしにして、「きみがうたううた」にして！)

この言葉を歌詞にして、「巡音ルカが唄う歌」にして！

(このてがみがうたならば、きみのもとにとどくかな？)

この手紙が詩ならば、君の元に届くかな？

(このおもいをかたどってきみにささぐうたになれ！)

この想いを象って君に捧ぐ歌になれ！

(きっとこのさきもへんしんはなくて。こたえもないかも。)

きっとこの先も返信はなくて。答えもないかも。

(それでもうたってくれた。)

それでも歌ってくれた。

(ぼくのといかけをきみがこえにしてせかいをかえたよ。)

僕の問いかけを君が声にして世界を変えたよ。

(あなたがすくってくれためぐったきせきをおとに)

あなたが救ってくれた巡った軌跡を音に

(ながれていろどるうたをきかせて！)

流れて彩る歌を聴かせて！

(このてがみをよみおえた)

この手紙を読み終えた

(きみにどうかしゅくふくを。)

君にどうか祝福を。