fade

(はがれたよるのすきまからなにかがこぼれおちたんだ)

剥がれた夜の隙間から何かが零れ落ちたんだ

(かくしてわすれてたはずのなみだがこぼれおちたんだ)

隠して忘れてたはずの涙が零れ落ちたんだ

(こきゅうもうまくできなくてそれでもわらっていたんだ)

呼吸も上手く出来なくてそれでも笑っていたんだ

(こわれたこころのかけらをかかえてわらっていたんだ)

壊れたココロの欠片を抱えて笑っていたんだ

(こんなふうにわたしはおちていって)

こんな風に私は落ちていって

(さけんだってとどかなくて)

叫んだって届かなくて

(きみはもうきづかないよ)

キミはもう気付かないよ

(そんなふうにせかいはできていて)

そんな風に世界は出来ていて

(わたしだけとかしていくねえ)

私だけ溶かしていく　ねえ

(まっしろなへやのすみ)

真っ白な部屋の隅

(なにもかもくるってしまうきがした)

何もかも狂ってしまう気がした

(むきだしのむねにのこるきずさえやさしくみえたんだ)

剥き出しの胸に残る傷さえ優しく見えたんだ

(きみのことおもいだしてきえてくよ)

キミのこと想い出して消えてくよ

(つきのかげにかくれてみたおもったよりよわかったんだ)

月の影に隠れてみた　思ったより弱かったんだ

(ひきさくほどかきむしってくすんだあかながれてく)

引き裂くほど掻き毟って　くすんだ赤　流れてく

(まるでほらおちてくるよるはくろ)

まるでほら落ちてくる夜は黒

(くるってしまうわたしは)

狂ってしまう私は

(ここからもううごけないの)

ここからもう動けないの

(むねをしめつけてるよ)

胸を締め付けてるよ

(きみのこえきみのきおくきりさいてしまいたいよ)

キミの声キミの記憶切り裂いてしまいたいよ

(くるしくてのばすゆびになにかがふれるきがした)

苦しくて伸ばす指に何かが触れる気がした

(きみのことおもいだしてわらってるよ)

キミのこと想い出して笑ってるよ

(わたしがいたせかいはきっとおもったよりもろかったんだ)

私が居た世界はきっと思ったより脆かったんだ

(くずれていくきみのかげにしがみついてきえていく)

崩れていくキミの影にしがみついて消えていく