月の温度

(からまわってとびだしただれもいないよるのまち)

空回って飛び出した 誰もいない夜の街

(ひとりぼっちおよぐんだくらやみにとけてく)

一人ぼっち泳ぐんだ　暗闇に溶けてく

(じぶんかってわかってるでもどうしようもないほど)

自分勝手わかってる　でもどうしようもないほど

(あせるんだこわいんだひかりきえてしまうのが)

焦るんだ　怖いんだ　光消えてしまうのが

(どうしてここにいるんだっけなにをさがしていたんだっけ)

どうしてここにいるんだっけ　何を探していたんだっけ

(それはじはんきでもこんびにでもうってないみたいだ)

それは自販機でもコンビニでも売ってないみたいだ

(あたたかいりそうとつめたいりある)

温かい理想と冷たい現実(リアル)

(もらったものがぽけっとにある)

もらったものがポケットにある

(とおまわりしたけどかえるべきばしょへ)

遠回りしたけど帰るべき場所へ

(つきとてをつないでかえろう)

月と手をつないで帰ろう

(おかえりってわらってくれたきみに)

「おかえり」って笑ってくれた君に

(まいごのわたしをみつけてくれたきみに)

迷子の私を見つけてくれた君に

(ちゃんといえていないことば)

ちゃんと言えていない言葉

(あたりまえなんておもわないで)

当たり前なんて思わないで

(へんじをしなきゃな)

返事をしなきゃな

(ただいまって)

「ただいま」って

(みかんせいのままほうりだしたつくえのうえののーとぶっく)

未完成のまま放り出した　机の上のノートブック

(ただしいことばがわかんないやわたしのごいりょくじゃ)

正しい言葉がわかんないや　私の語彙力じゃ

(どれだけひねったってうまくいったって)

どれだけ捻ったって　上手く言ったって

(これじゃぜんぜんぜんぜんぜんぜんだめなんだ)

これじゃ全然全然全然ダメなんだ

(もうすこしじかんもらっていい)

もう少し時間もらっていい？

(どこからあるいてきたんだっけどこへむかっているんだっけ)

どこから歩いてきたんだっけ　どこへ向かっているんだっけ

(それはすまほにもせんせいにもわからないみたいだ)

それはスマホにも先生にもわからないみたいだ

(けせないかことみえないみらい)

消せない過去と見えない未来

(うじうじしてるじぶんがきらい)

ウジウジしてる自分がキライ

(ただひとついえるいまはこのばしょが)

ただひとつ言える　今はこの場所が

(せかいじゅうでいちばんすきなんだ)

世界中で一番好きなんだ

(あのつきのおんどより)

あの月の温度より

(わたしのからだはきっとつめたいけど)

私の体はきっと冷たいけど

(いつかてらせるといいな)

いつか照らせるといいな

(きみがまようときこごえたとき)

君が迷うとき　凍えたとき

(てをつなぐようにあたためるように)

手をつなぐように　温めるように

(おかえりってわらってくれたきみに)

「おかえり」って笑ってくれた君に

(おなじよるをすごしてくれたきみに)

同じ夜を過ごしてくれた君に

(ちゃんといえていないことば)

ちゃんと言えていない言葉

(いまさらだなんておもわないで)

今さらだなんて思わないで

(このうたにのせてつたえるよ)

この歌にのせて伝えるよ

(ただいまって)

「ただいま」って

(とどけるよ)

届けるよ

(ありがとうって)

「ありがとう」って