スノウリバース

(ごぜんれいじのかいきせんきみにてはとどかなかった)

午前零時の回帰線 君に手は届かなかった

(さいごのことばもあんまりきおくにのこってません)

最後の言葉もあんまり記憶に残ってません

(やけどしたようなかんじであしあとだけがのこった)

火傷したような感じで足跡だけが残った

(ほんのちいさなやくそくをしんじてわらいました)

ほんの小さな約束を信じて笑いました

(よくをいえばせつないよ)

欲を言えば切ないよ

(ことばになんてできないし)

言葉になんてできないし

(きっとかぜがはこぶよなんてしんじられない)

きっと風が運ぶよなんて 信じられない

(しろいゆきがそらにまいあがりきみをむかえる)

白い雪が空に舞い上がり 君を迎える

(そのけしきをぼくはいつからかおもいえがいてた)

その景色を僕はいつからか思い描いてた

(かなしいってさそのこえももうどこかとおくに)

悲しいってさ その声ももうどこか遠くに

(いつかかがやいたゆめのなかで)

いつか、輝いた夢の中で

(いきかうひとのないこうさてん)

行き交う人のない交差点

(くらくしょんはならなかった)

クラクションは鳴らなかった

(またひとがきえていくのも)

また人が消えていくのも

(ぼくにはきづけません)

僕には気付けません

(おちることのないすなどけい)

落ちることのない砂時計

(おとさえしずかにとまった)

音さえ静かに止まった

(あしあともきえてしまうだろう)

足跡も消えてしまうだろう

(すべてがしろにかえります)

全てが白に帰ります

(かなしくないわけないよ)

悲しくないわけないよ

(へいきだっていえたのに)

平気だって言えたのに

(なにげないといかけにさえもこたえられない)

何気ない問いかけにさえも答えられない

(とおくゆれるかげぼうしにあのひをかさねた)

遠く揺れる影法師に あの日を重ねた

(そのけしきはどこかやさしくにじんできえた)

その景色はどこか優しく滲んで消えた

(かえれないってさ)

帰れないってさ

(そのこえももうどこかとおくに)

その声ももうどこか遠くに

(いつかかがやいたゆめのなかで)

いつか、輝いた夢の中で

(よくをいえばせつないよ)

欲を言えば切ないよ

(ことばになんてできないし)

言葉になんてできないし

(きっとかぜがはこぶよなんてしんじられない)

きっと風が運ぶよなんて 信じられない

(かぜのあいずもかげのといきも)

風の合図も 影の吐息も

(もうきこえないけど)

もう聞こえないけど

(あのひきみがぼくにくれたちいさなやくそく)

あの日君が僕にくれた小さな約束

(わすれないってさ)

忘れないってさ

(そのこえがどこかつよくひびいて)

その声がどこか強く響いて

(いつかかがやいたときのなかへ)

いつか、輝いた時の中へ

(きれまがひかりをよびしろがぎんとなる)

切れ間が光を呼び 白が銀となる

(ぼくのあしあとはやっとうごきだした)

僕の足跡はやっと動き出した