１１月の雨

(つめたくなったかぜつつみこむてが)

冷たくなった風包み込む手が

(いきをうけきみがよぎるあさ)

息を受け君がよぎる朝

(１１がつのあめひとつのかさをとちゅうまでとじたつうがくろ)

１１月の雨一つの傘を途中まで閉じた通学路

(すいこむくうきがかわりだす)

吸い込む空気が変わりだす

(それでもならんでいっしょにあるいた)

それでも並んで一緒に歩いた

(かわらないあまおとききながらえいえんをしんじてた)

変わらない雨音聞きながら永遠を信じてた

(みじゅくなわたしたちにはなすすべもなく)

未熟なわたしたちには成すすべもなく

(きせつがかぎられたときをうばう)

季節が限られた時を奪う

(わざとらしくつなぐこえかなしすぎるから)

わざとらしく繋ぐ声悲しすぎるから

(いつかこのあめやみますように)

いつかこの雨止みますように

(いつかやみますように)

いつか止みますように

(これがさいごのあめいっそえがおで)

これが最後の雨いっそ笑顔で

(ふしぜんなかいわつづかずに)

不自然な会話続かずに

(じめんをたたくおとかきけしたこえいつもよりみじかいつうがくろ)

地面を叩く音かき消した声いつもより短い通学路

(おわってしまうのわかったよ)

終わってしまうの理解ったよ

(それでもならんでいっしょにあるいた)

それでも並んで一緒に歩いた

(かわらないあまおとききながらえいえんをいのった)

変わらない雨音聞きながら永遠を祈った

(みじゅくなわたしたちにはなすすべもなく)

未熟なわたしたちには成すすべもなく

(きせつがかぎられたときをうばう)

季節が限られた時を奪う

(きみがすき)

『君が好き』

(いえないままとおりすぎたあめ)

言えないまま通り過ぎた雨

(いつかとどけるひをさがすよ)

いつか届ける日を探すよ

(もしもきみがぼくのことをわすれたってだいじょうぶだから)

『もしも君が僕のことを忘れたって大丈夫だから』

(こらえられないならいわないでよ)

堪えられないなら言わないでよ

(きいてごらんあめのおと)

きいてごらん雨の音

(みじゅくなわたしたちにはなすすべもなく)

未熟なわたしたちには成すすべもなく

(きせつがかぎられたときをうばう)

季節が限られた時を奪う

(きみがすき)

『君が好き』

(いえないままとおりすぎたあめ)

言えないまま通り過ぎた雨

(みみをすましてきこえるから)

耳を澄まして聞こえるから

(つながってるいまでもこんなあめのひは)

繋がってる今でもこんな雨の日は

(きみのまちまでとどくように)

君の街まで届くように

(きみにとどきますように)

君に届きますように