ウィンターレイン

(もういいやっておもってた)

もう良いやって思ってた

(すうびょうまえはほんとうに)

数秒前は本当に

(あんていなんてもとめてないし)

安定なんて求めてないし

(そんなことかんがえたりなんて)

そんなこと考えたりなんて

(ひそめていたいだなんて)

潜めていたいだなんて

(とてもじゃないけどむりだ)

とてもじゃないけど無理だ

(いまのぼくにゃせんたくしなんてやさしいみちをふやすのできなくて)

いまの僕にゃ　選択肢なんて優しい道を増やすの　出来なくて

(かんじょうろんとかそんなもんじゃすまされない)

感情論とかそんなもんじゃ済まされない

(そんなことわかっていたはずなのになんで)

そんなこと分かっていたはずなのになんで

(はなせないてはつめたくて)

離せない手は冷たくて

(まふゆのあめがぼくらをつつむ)

真冬の雨が僕らを包む

(そしてほどうきょうにむかって)

そして歩道橋に向かって

(ぼくらはたにんのようにあるき)

ぼくらは他人のように歩き

(かさねていたてもどこかとおくへとながれさって)

重ねていた手もどこか遠くへと流れ去って

(しびれてたんだいままでが)

しびれてたんだ　今までが

(これがふせいかいなんてわからないけど)

これが不正解なんて分からないけど

(いまよりはつよく)

今よりは強く

(まえをみることができそうだ)

前を見ることが出来そうだ

(かんしょうてきにはならなかった)

感傷的にはならなかった

(そりゃそうかそりゃそうだ)

そりゃそうか　そりゃそうだ

(なんてったってきみのかおはかわらない)

なんてったって　君の顔は変わらない

(もうだいぶまえから)

もう大分前から

(こおりのようなままで)

氷のようなままで

(ふれてみてもそのままで)

触れてみてもそのままで

(だからぼくらはみちをえらんだ)

だから僕らは道を選んだ

(どらまのそうしゅうへんのように)

ドラマの総集編のように

(ぷれびゅーされてくおもいでは)

プレビューされてく思い出は

(どれもこれもきれいなきみのかおだけがうつるんだ)

どれもこれも綺麗な君の顔だけが映るんだ

(じっさいめをあわせればいつも)

実際目を合わせればいつも

(きみはあどけないそぶりでさけてたのに)

君はあどけない素振りで避けてたのに

(こんなものなのかな)

こんなものなのかな

(おさないしょうねんしょうじょだった)

幼い少年少女だった

(さけびはうぃんたーれいんにきえた)

叫びはウィンターレインに消えた

(あめとかぜとすなぼこりのにおいだけがのこった)

雨と風と砂埃の匂いだけが残った

(そしてほどうきょうをわたった)

そして歩道橋を渡った

(しゅんかんぼくらはおとなになっていた)

瞬間　僕らは大人になっていた

(ぼくときみだけが)

僕と君だけが

(まえをみることをきめていた)

前を見ることを決めていた