夏目漱石「こころ」3-68

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投稿者投稿者たけしいいね0お気に入り登録
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夏目漱石「こころ」3-68o
下)先生と遺書
夏目漱石の「こころ」(下)でございます。
なるべく原文ママで問題を設定しておりますので、誤字なのか原文なのかややこしいとは思われますが最後までお付き合い下さい。

オリジナルの書き方・読み方については以下に載せますので、参考の程よろしくお願い致します。
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4:午睡(ひるね)
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ほどほどの長さとなっています。
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問題文

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(さんじゅうご)

三十五

(「こんなわけでわたくしはどちらのほうめんへむかってもすすむことができずに)

「こんな訳で私はどちらの方面へ向っても進むことが出来ずに

(たちすくんでいました。)

立ち竦んでいました。

(からだのわるいときにひるねなどをすると、)

身体の悪い時に午睡などをすると、

(めだけさめてしゅういのものがはっきりみえるのに、)

眼だけ覚めて周囲のものが判然見えるのに、

(どうしてもてあしのうごかせないばあいがありましょう。)

どうしても手足の動かせない場合がありましょう。

(わたくしはときとしてああいうくるしみをひとしれずかんじたのです。)

私は時としてああいう苦しみを人知れず感じたのです。

(そのうちとしがくれてはるになりました。)

その内年が暮れて春になりました。

(あるひおくさんがけいにかるたをやるからだれかともだちをつれてこないか)

ある日奥さんがKに歌留多を遣るからだれか友達を連れてこないか

(といったことがあります。)

と云った事があります。

(するとけいはすぐともだちなぞはひとりもないとこたえたので、)

するとKはすぐ友達なぞは一人もないと答えたので、

(おくさんはおどろいてしまいました。)

奥さんは驚ろいてしまいました。

(なるほどけいにともだちというともだちはひとりもなかったのです。)

成程Kに友達という友達は一人もなかったのです。

(おうらいであったときあいさつをするくらいものはたしょうありましたが、)

往来であった時挨拶をする位ものは多少ありましたが、

(それらだってけっしてかるたなどをとるがらではなかったのです。)

それ等だって決して歌留多などを取る柄ではなかったのです。

(おくさんはそれじゃわたくしのしったものでもよんできたらどうか)

奥さんはそれじゃ私の知ったものでも呼んで来たらどうか

(といいなおしましたが、)

と云い直しましたが、

(わたくしもあいにくそんなようきなあそびをするこころもちになれないので、)

私も生憎そんな陽気な遊びをする心持になれないので、

(いいかげんななまへんじをしたなり、うちやっておきました。)

好い加減な生返事をしたなり、打ち遣って置きました。

(ところがばんになって)

ところが晩になって

など

(けいとわたくしはとうとうおじょうさんにひっぱりだされてしまいました。)

Kと私はとうとう御嬢さんに引っ張り出されてしまいました。

(きゃくもだれもこないのに、)

客も誰も来ないのに、

(うちうちのこにんずだけでとろうというかるたですからすこぶるしずかなものでした。)

内々の小人数だけで取ろうという歌留多ですから頗る静なものでした。

(そのうえこういうゆうぎをやりつけないけいは、)

その上こういう遊技を遣り付けないKは、

(まるでふところでをしているひととどうようでした。)

まるで懐手をしている人と同様でした。

(わたくしはけいにいったいひゃくにんいっしゅのうたをしっているのかとたずねました。)

私はKに一体百人一首の歌を知っているのかと尋ねました。

(けいはよくしらないとこたえました。)

Kは能く知らないと答えました。

(わたくしのことばをきいたおじょうさんは、おおかたけいをけいべつするとでもとったのでしょう。)

私の言葉を聞いた御嬢さんは、大方Kを軽蔑するとでも取ったのでしょう。

(それからめにたつようにけいのかせいをしだしました。)

それから眼に立つようにKの加勢をし出しました。

(しまいにはふたりがほとんどくみになってわたくしにあたるというありさまになってきました。)

仕舞には二人が殆んど組になって私に当るという有様になって来ました。

(わたくしはあいてしだいではけんかをはじめたかもしれなかったのです。)

私は相手次第では喧嘩を始めたかも知れなかったのです。

(さいわいにけいのたいどはすこしもさいしょとかわりませんでした。)

幸いにKの態度は少しも最初と変りませんでした。

(かれのどこにもとくいらしいようすをみとめなかったわたくしは、)

彼の何処にも得意らしい様子を認めなかった私は、

(ぶじにそのばをきりあげることができました。)

無事にその場を切り上げる事が出来ました。

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