マザーロード

(ひだりのとおりをぬけてふるびたしょうてんがいへ)

左の通りを抜けて古びた商店街へ

(しなりおどおりのあめにむこうのそらは)

シナリオ通りの雨に向こうの空は

(わらっているよう)

笑っている よう

(るーとろくじゅうろくごうせんのおわり)

ルート66号線の終わり

(さんたもにかよあけまえごぜんごじ)

サンタモニカ 夜明け前午前5時

(がいとうてらすじょしゅせきで)

街頭照らす助手席で

(きみはまえをむいたままで)

君は前を向いたままで

(くちをひらかずもわかってる)

口を開かずも分かってる

(ほらおこってるんだろう)

ほら怒ってるんだろう

(だまるきみのよこがおはわすれてしまった)

黙る君の横顔は忘れてしまった

(くちをひらけばこえがゆれて)

口を開けば声が揺れて

(まぶたをとじればいまに)

まぶたを閉じれば今に

(じんわりあつくなるめのおくに)

じんわり熱くなる目の奥に

(うかぶのはなぜかえがおばかり)

浮かぶのは何故か笑顔ばかり

(なんだよずるいなぁ)

「なんだよズルいなぁ」

(ほんとうにろくでもないなとおもってる)

本当にろくでもないなと思ってる

(そうやってじぶんじしんにいやけがさす)

そうやって自分自身に嫌気がさす

(しかめたつらしておこってる)

しかめた面して怒ってる

(きみはぼくにせをむけて)

君は僕に背を向けて

(いつもとちがうくうきただよってる)

いつもと違う空気漂ってる

(ここからにげるように)

此処から逃げるように

(おもむろにまどにえをかきだすんだ)

おもむろに窓に絵を描きだすんだ

(ぼくのこころをみすかすように)

僕の心を見透かすように

(まどをなぞったさきにはなにかみえたのかい)

窓をなぞった先には何か見えたのかい

(くらいろじときいろいおちば)

暗い路地と黄色い落ち葉

(ゆれるぼくがつぶやいたことばをさいごに)

揺れる僕が呟いた言葉を最後に

(みじかいあめがやんだころ)

短い雨が止んだ頃

(しずかにおちてきえた)

静かに落ちて消えた

(おもいでがまたしなりおに)

思い出がまたシナリオに

(かきたされていくのだろ)

書き足されていくのだろ

(あのひからもうめもあわせずに)

あの日からもう目も合わせずに

(かいわのひとつもかわさずに)

会話のひとつも交わさずに

(かんしょうもしないでかまわない)

干渉もしないで構わない

(ひびにあともどりふりだしに)

日々に後戻り 振り出しに

(さいしゅうかいみのがした)

最終回見逃した

(どらまのえんでぃんぐは)

ドラマのエンディングは

(わからないままだとさ)

わからないままだとさ

(もやもやするだろうほら)

モヤモヤするだろうほら

(くだらないはなしはさ)

くだらない話はさ

(どうせならきみとしたい)

どうせなら君としたい

(うまらないあしたには)

埋まらない明日には

(もうにどとわらうきみは)

もう二度と笑う君は