少女自傷癖

(ほうたいまいてきずあとかくしてにじんでるのになにつよがってるの)

包帯巻いて傷跡隠して　にじんでるのに何強がってるの

(だれもわたしのことなんてきにもとめちゃいないいないやいや)

誰も私のことなんて　気にもとめちゃいないいないやいや

(あぁいっそえいりなはものでらくになれたらいいないいな)

あぁいっそ鋭利な刃物で　楽になれたらいいないいな

(さびしんぼのつくしんぼうでじしょうのことばつぶやいた)

さびしんぼのつくしんぼうで　自傷の言葉呟いた

(あいとかはいらないんだぬくもりだけがあればいいんだ)

愛とかはいらないんだ　温もりだけがあればいいんだ

(そうやってじぶんをきずつけてまんぞくそうにほほえんだ)

そうやって自分を傷つけて　満足そうに微笑んだ

(うそつきすぎてはいがくもっちゃってなんかいきがくるしいんだ)

嘘つきすぎて肺が曇っちゃって　何か息が苦しいんだ

(ともだちもせんせいもままもみんなみんなわたしをみちゃいないやいや)

友達も先生もママも　みんなみんな私を見ちゃいないやいや

(あぁもっとふかくえぐってたしかめられたらいいないいな)

あぁもっと深く抉って　確かめられたらいいないいな

(はしのほうからしびれてきたのほうたいかいにいかなきゃ)

端の方から痺れてきたの　包帯買いに行かなきゃ

(だいすきよはきそうよどうしてなみだがとまらないの)

大好きよ吐きそうよ　どうして涙が止まらないの

(そうやってじぶんをだましつづけなれてかなしくてきもちいい)

そうやって自分を騙し続け　慣れて　悲しくて気持ちいい

(ふみきりのおとがかんかんここちよくひびいてるから)

踏み切りの音がカンカン　心地よく響いてるから

(くろねこさんやめてそんなめでみつめないで)

黒猫さんやめて　そんな目で見つめないで

(いたいいたいなぁいたいいたいなぁ)

いたいいたいなぁ　いたいいたいなぁ

(みぎめのあざがいたいいたいなぁ)

右目の痣がいたいいたいなぁ

(いないいないばぁいないいないばぁ)

いないいないばぁ　いないいないばぁ

(だれもだれもいないいないばぁ)

だれもだれもいないいないばぁ

(きょうもてんてきにいかされていますおにんぎょうあそびはすきですか)

今日も点滴に生かされています　お人形遊びは好きですか

(どうぞわたしをつかってくださいゆびさきにちからがはいらないの)

どうぞ私を使ってください　指先に力が入らないの

(かわりはいるものだれでもいいのむいみなことばでなぐさめないで)

変わりはいるもの誰でもいいの　無意味な言葉で慰めないで

(きずつけてかんじょうをつなぎとめてほうたいとりかえて)

傷つけて感情を繋ぎ止めて　包帯取り換えて

(あいとかはいらないんだぬくもりだけがあればいいんだ)

愛とかはいらないんだ　温もりだけがあればいいんだ

(そうやってじぶんをきずつけてまんぞくそうにほほえんだ)

そうやって自分を傷つけて　満足そうに微笑んだ

(ゆるしてくれませんか)

許してくれませんか？